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¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
光化学系II反応中心を構成するD1タンパク質はC-末端に8-16のアミノ酸よりなる延長部分を持っており,この部分は翻訳直後核支配のプロセシングプロテアーゼにより切断されて,その機能が発現する。本研究では,このプロテアーゼについて解析し,以下の結果を得た。 プロセシングプロテアーゼの活性中心の解析:D1のC-末プロセシングプロテアーゼには特異的な阻害剤が見出されておらず,この酵素の活性中心は新しいタイプのものであると考えられている。本研究では,本酵素の触媒機構を明らかにするため,酵素遺伝子(ctpA)に部位特異的な変異を導入し,活性中心を構成するアミノ酸残基の同定と,反応の分子機構の解明を試みた。Synechocystis sp. PCC6803株を用い,本酵素を構成する427残基のアミノ酸のうち,保存されている14残基について,部位特異的にこれらをAlaに置換し,得られた変異株について,独立栄養性,D1前駆体プロセシングの有無等を解析した。その結果,本酵素のAsp253,Arg255,Ser313,Glu316とLys338が活性発現に重要であることが示され,ついで,これら5つのアミノ酸をAla以外の他のアミノ酸に置換して同様の解析を行ったところ,Ser313とLys338が活性中心を構成するアミノ酸である可能性が示唆された。すなわち,Synechocystisを用いたプロセシング酵素タンパク質鵜の部有特異的改変による解析から,新しい型のプロテアーゼと考えられるCtpAの活性中心がLys/Serで構成されている可能性が示された。
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