Caspaseファミリープロテアーゼ遺伝子群のノックアウトマウスの作製と解析
Project/Area Number |
09267244
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
杭田 慶介 (財)東京都臨床医学総合研究所, 免疫研究部門, 研究員 (70225126)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
烏山 一 (財)東京都臨床医学総合研究所, 免疫研究部門, 研究員 (60195013)
反町 典子 (財)東京都臨床医学総合研究所, 免疫研究部門, 研究員 (30217468)
|
Project Period (FY) |
1997
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | アポトーシス / カスパーゼ(Caspase) / システインプロテアーゼ / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
Caspaseはアポトーシスおよびサイトカインの分泌に関与するシステインプロテアーゼファミリーである。このCaspaseファミリーの生理的機能、特にアポトーシスにおける役割を解析するために、私たちのグループはICE(Caspase-1)およびCPP32(Caspase-3)のジーンターゲティングを作製した。ICEノックアウトマウスにおいては、アポトーシスに顕著な異常を認めることはできなかったが、CPPノックアウトマウスでは中枢神経系の発生における神経細胞死が抑制されていた。CPP32分子が神経細胞死において中心的な役割を果たしていることが示唆された。 Caspaseファミリーの神経細胞死における役割をさらに解析するために、他のCaspaseファミリー遺伝子のノックアウトマウスを作製し、これら遺伝子の神経細胞死における機能を解明することを目標に研究を進めている。現在、Caspase-7およびCaspase-9 のノックアウトマウスを解析している。Caspase-7は、機能的にCPP32によく似たプロテアーゼである。Caspase-7ノックアウトマウスは胎生7.5日までに死亡する。Caspase-7を発現しないように両染色体の遺伝子座に変異を導入したES細胞を用いた解析では、staurosporin、UVなどのアポトーシスを起こす刺激に対し抵抗性を示す。また、Caspase-7はMAPキナーゼ系酵素MEKK-1の活性化に関与する可能性が示されていた。しかし、このES細胞を利用した実験結果では、その活性化にCaspase-7は必須ではないことが明らかになった。アポトーシス研究の原点となっている線虫Caenorhabditis Elegansでは、Caspase系酵素CED-3の他にCED-4と呼ばれる分子がアポトーシスの誘導に必須であることが分かっている。最近、CED-4のホモログApaf-1がクローニングされた。この分子は、CPP32を活性化するのにサイトクロームC、dATPおよびCaspase-9を必要とする。Caspase-9ノックアウトマウスの大部分は周産期に死亡するが、生存するマウスにおいては外見上異常は認めていない。現在、このApaf-1、Caspase-9のアポトーシスにおける重要性に関してこのノックアウトマウスを用いて検討している。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)