リソソーム酵素のプロセシング及び分解制御機構とその遺伝病の分子機構の解明
Project/Area Number |
09267246
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
桜庭 均 (財)東京都臨床医学総合研究所, 臨床遺伝学研究部門, 研究員 (60114493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新本 美智枝 (財)東京都臨床医学総合研究所, 臨床遺伝学研究部門, 研究員 (20216237)
伊藤 孝司 (財)東京都臨床医学総合研究所, 臨床遺伝学研究部門, 研究員 (00184656)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | リソソーム酵素 / 保護蛋白質 / カルボキシペプチダーゼ / ガラクトシアリドーシス / エンドセリン1 / アンチセンスオリゴDNA |
Research Abstract |
1.マウス小脳由来細胞における保護蛋白質発現阻害系の作製: マウス胎児及び新生児の小脳由来の初代培養神経細胞における保護蛋白質の遺伝子発現を選択的に阻害するアンチセンスSオリゴDNAの配列を決定した。今後、この系を利用して、神経系における保護蛋白質の機能を解析する予定である。 2.保護蛋白質の分布と生理機能: ガラクトシアリドーシス患者及び対照の剖検小脳組織切片を試料として、保護蛋白質とその天然基質候補のエンドセリン1に対する免疫組織化学的解析を行った。保護蛋白質は、対照では、顆粒層のゴルジ細胞、プルキンエ細胞、分子層のサテライト細胞やバスケット細胞及び歯状核の神経細胞の胞体に顆粒状に分布した。一方、ガラクトシアリドーシス患者では、保護蛋白質に対する免疫反応性が認められなかった。これとは逆に、エンドセリン1に対する免疫反応性に関しては、ガラクトシアリドーシス患者において、プルキンエ細胞を除く上記の神経細胞群で著しい反応性の増加がみられた。これらの細胞群では、保護蛋白質が示すカルボキシペプチダーゼ活性が、エンドセリン1の代謝に関与しており、その欠損によりエンドセリン1が蓄積すると考えられた。 3.ガラクトシアリドーシスの病因遺伝子変異による保護蛋白質の構造変化:保護蛋白質分子の立体構造モデリングを行った。重症の臨床表現型を来すアミノ酸置換Y395Cにより、保護蛋白質コア領域のβ-シート構造上の当該部位に大きな変化が起こると予想された。一方、比較的軽症の臨床表現型を来たすY249N変異は、キャップ領域のループ構造上にあり、それによって起こる構造変化は小さなものであると推定された。この差が、残存活性に影響を与える可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)