樹状突起の棘による入力刺激の標本化統合理論及びその実験的検証
Project/Area Number |
09268235
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
深井 朋樹 東海大学, 工学部, 助教授 (40218871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 比呂志 早稲田大学, 理工学総合研究センタ, 研究員 (50281671)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 記憶容量劣化 / シナプス結合切断 / 統計神経力学 / 時系列情報処理 / 生成率の調整 / テンポラル・コーディング / 大脳基底核 / 神経ネットワークモデル |
Research Abstract |
神経情報処理の一つの強みは、情報を保持しているシナプス結合の断線といった、システムの破壊に対し耐性があるということである。そこで、高い記憶想起能力を有することで知られている非単調ニューロンの連想記憶モデルにおいて、この断線の影響を理論的に解析した。結果は予想に反し、非単調ニューロンのネットワークでは断線率に対する記憶容量の低下率が単調ネットに較べて大きいことが分かった。また非単調ネットに固有の超想起相は、断線などのノイズの影響に関し構造不安定であることも分かった。この成果は既に論文として発表された。 次に、ニューラルネットワークによる時系列生成の問題を、大脳基底核の機能に関係して調べ、新しい方法論を提案した。時系列生成では生成率の自由な調節がどのように行われ得るのかといった基本的な問題が全く明らかになっていない。通常の連想記憶などによる方法では、生成のペースは学習によって固定化されてしまい、想起時に調整することは出来ない。これは明らかに脳が柔軟にペース配分を行うという事実と反する。そこで運動時系列の生成や実行に深く関わっている大脳基底核の神経回路に関する文献調査を行い、それを参考にペース配分が自由に行える時系列生成の神経ネットモデルを提案した。またこのモデルでは、テンポラルコードと発火頻度コードという二つの異質な情報表現形式が、協調して一つの情報処理にあたり得ることを示唆した。この成果は北米神経科学会議及び重点領域研究冬のシンポジウムで報告し、現在論文を投稿中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)