チミングリコール修復酵素、エンドヌクリエ-スIII、欠損の分子病態
Project/Area Number |
09269202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山本 和生 東北大学, 大学院理学研究科, 教授 (20093536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 喜平 大阪府立大学, 農学部, 助教授 (40117619)
布柴 達男 東北大学, 大学院理学研究科, 助手 (10270802)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | nth欠損株 / Endonuclease VIII / nei遺伝子破壊大腸菌 / チミングリコール / supF遺伝子 / 過酸化水素 / 5-ヒドロキシシトシン / 分裂酵母 |
Research Abstract |
大腸菌nth欠損株は、過酸化水素やx-線照射に野生株と同じように耐性である。そこで、Endonuclease VIIIをコードするnei遺伝子をクローニングし、nei遺伝子破壊大腸菌を作った。nth nei二重変異株は、チミングリコールに対するDNA glycosylase活性が野生株の1%以下となった。二重欠損株は、過酸化水素やx-線に対して感受性となった。従って、大腸菌では、Endonucleae III/VIIIの2つのシステムで損傷ピリミジン塩基の修復を行っていることが明かとなった。nth欠損大腸菌は、従来から弱いmutatorであることが知られていた。nth nei二重変異株は、nth欠損株より強いmutatorとはならなかった。supF遺伝子を標的として突然変異のスペクトルを調べたところ、二重欠損株で観察される塩基置換変異では、G:C対での変異だけが観察され、A:T対では変異は観察されなかった。従って、チミングリコールには強い変異原性があるとは言えないことが明かとなった。5-ヒドロキシシトシン等のシトシン損傷が、突然変異損傷であることが示唆された。チミングリコールの致死性については、二重変異株を用いることで、確かめることができた。今後はオスミウム酸処理したプラスミドを用い、誘発突然変異を解析することで、チミングリコールの変異原性を明らかにしたい。次ぎに、5-ヒドロキシシトシンの変異原性についても、同様に明らかにする。分裂酵母の、nth欠損株を作成した。この変位株は、過酸化水素に強い感受性を示した。分裂酵母では、Endonuclease VIII型の酵素は持ってないのかも知れない。今後は、酵母でのチミングリコールの修復についても明らかにする。
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Report
(1 results)
Research Products
(13 results)