動的および静的状態におけるマラリア原虫感染赤血球の血管内皮細胞への接着の解析
Project/Area Number |
09270222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
南 陸彦 横浜市立大学, 医学部, 教授 (60092342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 年 浜松医科大学, 助教授 (90275024)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 熱帯熱マラリア / 接着分子 / セレクチン / ロゼット形成 / DBLドメイン / PfEMP-1 |
Research Abstract |
1)動的状態での種々の培養熱帯熱マラリア原虫感染赤血球の接着の動態の解析 我々の樹立した血流モデルを用いて、毛細管内面をヒト血管内皮細胞あるいはE-セレクチン、P-セレクチン蛋白で被覆し、熱帯熱マラリア原虫感染赤血球の接着初期の動態、またその際の接着分子の役割を解析した。特に流速を変化させ、それに応じて接着の状態がどのように変化するか、またどのような接着分子が関与するかを検討した。ItG-C32株感染赤血球は、1.5dyne/cm^2の流速において、P-セレクチン、E-セレクチン蛋白をコートした毛細管に対して接着することが観察された。接着の動態はRollingであり、Rollingの速度は、流速が早くなるにつれ増加した。 2)ロゼット形成熱帯熱マラリア原虫感染赤血球の動的状態における動態の解析 ロゼット形成している267株感染赤血球は、本血流モデルにおいて、セレクチン蛋白を付着させた毛細管および血管内皮細胞被覆毛細管に対し、接着しなかった。 3)マラリア原虫感染赤血球上に発現するロゼット形成を担うリガンドの解析 熱帯熱マラリア原虫感染赤血球上に発現する、正常赤血球のロゼット形成を担うリガンドをコードするマラリアの遺伝子を解析するために、PfEMP-1に存在するDBL-3ドメインと相同性を示す蛋白をコードする遺伝子を取り出し、解析を始めた。 熱帯熱マラリア原虫感染赤血球によって、宿主血管が閉塞されるに至る過程において、マラリア原虫感染赤血球の宿主接着分子への接着が重要な役割を果たしていると考えられるが、少なくともP-およびE-セレクチンはその初期接着を担っている。その初期接着に続く二次的な接着が、最終的な血管の閉塞に至る過程において、重要な役割を果たすと考えられる。また、マラリア原虫感染赤血球によるロゼット形成が、血管の閉塞に何らかの役割を果たすのか、果たすとすればどのような機構かをさらに検討したい。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)