Project/Area Number |
09271203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
荒瀬 尚 千葉大学, 医学部, 助手 (10261900)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | Th1 / Th2 / NKR-P1 / CD161 / FcR_γ鎖 / CD3ξ鎖 / CD8^+T細胞 / IFN-_γ / IL-4 |
Research Abstract |
免疫病の中には、Th1/Th2の分化のバランス異常に基ずくものが多く、Th1/Th2の分化機構を明らかにすることは、免疫病の原因を明らかにするうえで、また、修復方法を開発するうえで重要である。我々は、Th1/Th2の分化の制御に関与する細胞について解析したところCD8^+T細胞の中には、CD4^+T細胞の活性化によってIFN-_γを産生し、ナイーブCD4^+T細胞をTh1細胞へ分化誘導する細胞が存在することを明らかにした。さらに、このTh1誘導T細胞は、Th2細胞の分化に関与していると思われるNK1.1^+T細胞からのIL-4産生を増強することを明らかした。以上より、NK1.1^+T細胞とCD8^+Th1誘導T細胞は、互いにそれらの機能を制御し、免疫応答においてTh1/Th2バランスの維持に関与していることを明らかにした。一方、NKR-P1(CD161)は、NK1.1^+T細胞およびNK細胞の活性化に関与していると考えられている。そこで、NKR-P1分子のシグナル伝達機構について解析したところ、Fcレセプターのシグナル伝達分子であるFcR_γ鎖は、NKR-P1分子のシグナル伝達に重要な役割を担っていることを明らかにした。また、NK細胞は、Fc_γRIII(CD16)を発現し、ADCCやIFN-_γ産生等免疫応答において重要な機能を担っている。一方、T細胞レセプターのシグナル伝達分子であるCD3ξ鎖は、T細胞レセプターの発現しないNK細胞においても発現していることが知られているがその機能は不明であった。そこで、CD3ξ鎖欠損マウスのFc_γRIIIの発現と機能を解析したところ正常マウスと比べて顕著に高くなっていることが明らかになり、CD3ξ鎖は単純にシグナル伝達分子として機能するばかりでなく、NK細胞においてFc_γRIIIの発現制御分子として、重要な機能を担っていることを明らかにした。
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