Project/Area Number |
09271218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
木下 タロウ 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (10153165)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹田 潤二 大阪大学, 医学部, 教授 (50163407)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | 発作性夜間血色素尿症 / 再生不良性貧血 / ノックアウトマウス / GPIアンカー / PIG-A遺伝子 |
Research Abstract |
発作性夜間血色素尿症(PNH)は、異常造血幹細胞クローンが拡大し多数のGPIアンカー欠損血球を末梢に供給することにより発症する。PIG-Aのミュータントが正常細胞を圧倒して拡大するメカニズムを解明するためマウスの相同遺伝子Pig-aをコンディショナルにノックアウトしたPNHモデルマウスを作製した。 X染色体上のPig-a遺伝子のエクソン6をはさむようにloxP配列を挿入したES細胞を確立した。(以下loxPを含むPig-aをPig-a^<flox>と記す)。このES細胞を用いてPig-a^<flox>を持つマウスの系を確立した。ヒトサイトメガロウイルスプロモーターでCreを発現するトランスジェニックマウスの雌とPig-a^<flox>マウスの雄をを交配し胎児を得た。Creトランスジーンを持つ雌胎児はPig-a^<flox>をヘテロにもっている。胎児全DNAを解析すると、ほぼ完全にPig-a^<flox>遺伝子内でのリコンビネーションにより遺伝子破壊が起こっていた。すなわち全身の細胞で父由来のPig-aが欠損、母由来のPig-aが正常のヘテロになっていた。これにX染色体の不活化が加わっているので全身でGPIアンカー欠損細胞と正常細胞のモザイクとなっていると予想された。14日目の胎児肝の赤血球上のGPIアンカー型タンパク質の発現を見ると半数以上の赤血球が欠損細胞であった。この肝細胞からTER陰性細胞を集め、致死量照射した成体マウスに移植した。移植後6週毎に末梢血細胞上のGPIアンカー型タンパク質の発現を調べた。6週から36週にわたって、赤血球、単球、顆粒球、CD4、CD8リンパ球、Bリンパ球にGPIアンカー型タンパク質欠損の細胞集団が存在した。すなわちこれらのマウスはGPIアンカー型タンパク質欠損の多能性造血幹細胞を持っていることがわかった。観察中にGPIアンカー型タンパク質欠損細胞の割合が増加した個体は出現しなかった。以上から、この手法によりPNH発症の第一ステップを備えたモデルマウスを安定に多数作製できることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)