Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Research Abstract |
我々は従来,Y染色体の構造異常をもった個体とその表現型からY染色体上の遺伝子のマッピングを進めてきた。特に重点的に解析してきたのはY染色体長腕の精子形成に関与すると考えられる領域である。この領域のSTSを作りYACをスクリーニングし,コスミドライブラリーを作成という常套手段で解析を進めてきたが,どうしても無精子症患者における染色体の切断点が明らかにできなかった。 Yのコミュニティーでは皆うすうす感じていることだがYのYACコンティグが1992年に作られたといっても,反復配列の問題が克服されておらず,特に長腕真正クロマチンの遠位部と短腕近位部および中部のコンティグは本当に繋がっているかどうか実に怪しい。我々の解析している精子形成に関する領域には,サザンでもPCRでも区別のできない程度に類似した配列が繰り返している可能性を考えてきたが,うまい解析の手段がなかった。 この検討のために,今回,東京医科歯科大学池内助教授との共同研究を組みfiberFISH法を取り入れてみた。 長腕遠位部に位置するコスミドクローンをプローブとして行ったfiber FISH法によって通常のFISHではひとかたまりに見える領域に最低4つのコピーが存在していること,またその領域に高い相同性をもつコピーが短腕に存在することが分かった。この領域は精子形成に関する遺伝子があるとわれわれが提案した領域であるが,このことを踏まえて,解析を続けていきたい。
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