細菌ゲノムのアイデンティティーを規定する利己的な遺伝子
Project/Area Number |
09272207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 一三 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (30126057)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 制限酵素 / メチル化酵素 / プラスミド / 相同組換え / 大腸菌 / バクテリオファージ / 減数分裂 / 性 |
Research Abstract |
1) (染色体上の制限修飾系遺伝子の競争排除における利己的な宿主殺し。) 染色体上にあるPaeR7制限修飾系遺伝子が、相同な遺伝子による置き換えに対して、宿主殺しによって抵抗すること、これが宿主の相同組換え経路によって影響されることを示した。まれなトランスダクタントのうちには、制限修飾遺伝子を含む大きな領域が重複し、そのうち一つの制限修飾遺伝子だけがドナーとの相同組み換えによって置き換えられたと考えられるものがあった。 (宿主側の組換え修復) PaeR7制限修飾遺伝子を持つプラスミドを不和合プラスミドで排除したときに、宿主殺しが起きること、それが宿主のrec遺伝子型に依存することを示した。 EcoRI制限修飾遺伝子を複製が温度感受性であるプラスミドに連結し、EcoRI遺伝子喪失後の細胞の応答を追跡した。SOS応答の誘発が示された。大腸菌のRecBCD経路の相同組換え遺伝子群が、制限修飾系の宿主殺しに対抗することを示した。また、カイ配列を認識できないrecC^*変異体でも、対抗が見られた。recBC変異株では、増殖の阻害が著しく、フィラメント中の核が消失していった。切断された染色体が蓄積し、それらはさらに分解した。 3)(カイ配列のクラスター) カイ配列の認識に欠損を持つRecBCD*(recC^*1004)変異体でもカイ活性を示す大腸菌の染色体断片の中の一つは、カイ配列とその類似配列を多数もっているrep遺伝子内の断片であった。この断片は、高い組換え活性を示した。大腸菌のゲノムのデータベースから、同じようなカイ配列のクラスターを探索した。そのほとんどは、遺伝子のコーディング領域にあった。その多くは膜タンパクであった。
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Report
(1 results)
Research Products
(13 results)