CATCH22症候群における遺伝子レベルでの発生機構の解析
Project/Area Number |
09272213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
倉橋 浩樹 大阪大学, 医学部, 助手 (30243215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 公美子 大阪大学, 医学部, 助手 (90294066)
三好 康雄 大阪大学, 医学部, 助手 (50283784)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 1997: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
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Keywords | DiGeorge症候群 / CATCH22 / 22q11 / VNTR / 共通欠失領域 |
Research Abstract |
CATCH22は染色体22q11の欠失を伴う先天奇形症候群である。種々の表現型があり、隣接遺伝子症候群と考えられている。この症候群の原因遺伝子の同定に向けて、共通欠失領域のゲノム解析を行った。ヒトゲノムコスミドライブラリーよりCATCH22欠失領域内に位置するコスミドクローンを単離し、その一部をコスミドコンテイグ化し、前年度の研究により同定した最小欠失領域をHCF2から849e9Rの約300kbに限定した。また、その領域の転写地図を作製した。その領域にはHCF2、CRKL、我々が単離したLZTR-1、がマップされた。さらに新規遺伝子の単離に向けて、複数の新規ESTを単離した。また、CATCH22は患者の大多数がde novoの、しかも共通の欠失で発症しているため、欠失の生じやすいゲノム構造が示唆される。この大多数の患者が示す共通欠失領域の断端を含む近位側、遠位側のYACクローンを同定した。遠位側のYACクローンより、コスミドライブラリーを作製し、コスミドコンテイグ化し、FISH、PFGE、サザン解析などの詳細な検討を行った。その結果、共通欠失領域の断端近傍には、数200kbにわたり、22q11特異的反復配列が存在することが判明した。これらはFISHにて欠失の近位側、遠位側両側にシグナルを出す。ただし、PFGEやサザン解析では、反復とこの領域の高度多型性のため欠失の断端の同定は困難であった。この領域には特徴的なVNTRが存在する。このVNTRは27bpの反復であり、遠位側では100コピー前後の反復が2コピー、近位側では20コピーのものがそれぞれのYACクローンにのっている。これらのVNTRを含むコスミドクローンでのFISHにより、元来約3Mb離れて存在するこれらのクローンが欠失により極めて近接して存在することが示された。VNTRのrecombigenicな性質に注目すると、欠失の発生する原因の有力な候補と考えられ、実際にrecombinationが発生するプロセスの解析をすすめている。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)