Project/Area Number |
09272224
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
池村 淑道 国立遺伝学研究所, 集団遺伝研究系, 教授 (50025475)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅川 順一 放射線影響研究所, 遺伝学部, 主任研究員
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | バンド境界 / GABA受容体遺伝子 / NOTCH4 / MHC / 可塑性 / cAMP response element / GC含量の変移点 / CTGリピート |
Research Abstract |
ヒトゲノムがGC含量のMbレベルの区分構造よりなり、この巨大区分構造が染色体バンド領域と関係することを報告してきた。生物学的意味に富んだバンドの属性と塩基配列との関係づけは、ゲノム解析における重要な課題である。MHCクラスIIとIIIの境界領域にシャープなGC含量の変移点を見い出していたが、S期内の複製タイミングを測定したところ、GC含量と複製タイミングの変移点が一致することが明らかになり、この変移領域がバンド境界の要件を満たすことが示された(Tenzen et al.,1997)。この現象の一般性を検証する目的で、クラスIからテロメア側の非MHC領域について、約1.5Mbのゲノム歩行を行い、GC含量分布の測定を行った。非MHC領域との境界部位に新たなGC含量の変移点が特定され、FISH解析により、6p21.3とp22.1の境界に対応することが示された。上記のゲノム解析を行う過程で、9個の新規遺伝子を見い出した。その内のGABA受容体B遺伝子については、完全構造の決定と転写開始点ならびに転写制御領域の解析を行った結果、約5kb離れて存在する2箇所のプロモーターより2種の転写産物が発現していることが判明した。第2プロモーターにのみCRE(cAMP response element)が存在しており、CRE/CREBによる発現調節機構により、GABAB受容体遺伝子が自己調節を受けていると予想され、シナプスの可塑性と関係する可能性が考えられる。クラスIIとIIIの境界領域に見い出したNOTCH4についても、完全遺伝子構造の決定を行い、顕著な多型性を示すCTGリピートを見い出した(Sugaya et al.,1997)。
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