Project/Area Number |
09273203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山本 徳男 東北大学, 遺伝子実験施設, 教授 (30192412)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | リポ蛋白 / レセプター / 高脂血症 / 卵形成 / コレステロール |
Research Abstract |
cDNAクローニングにより2つのアポE・リポ蛋白を特異的に認識するレセプター、VLDLレセプターとアポEレセプター2、を同定した。2つのアポEレセプターはLDLレセプターと共通の5つのドメインから構成されるが、LDLに対する親和性が極めて低い点で異なっている。N末端のリガンド結合ドメインを構成するシステインに富む繰り返し配列がLDLレセプターとアポEレセプター2では7回繰り返しているのに対し、VLDLレセプターでは8回繰り返している。ヒトアポEレセプター2ではスプライシングの違いにより繰り返し配列4〜7と4〜6を欠くタイプのレセプターが存在するが、アポE・リボ蛋白に対する結合親和性は影響されず、アポE・リポ蛋白の認識と結合には繰り返し配列1〜3のみで十分であることが示された。VLDLレセプターはエネルギー代謝の活発な心臓、骨格筋、脂肪組織に、アポEレセプター2は脳に最も高く発現しているが、共に肝臓には発現していない。また、2つのレセプターの発現は細胞内コレステロールの増加により影響を受けないことが示された。 ニワトリVLDLレセプターは卵母細胞に圧倒的に局在し、肝臓で合成・分泌される卵黄前駆体VLDLとビテロゲニンの取り込みを担い、その遺伝子異常は高脂血症や卵形成を妨げるのみならず、繁殖も失なわせてしまうことが明らかにされた。これに対し、VLDLレセプター欠損ノックアウトマウスの繁殖や血中リポ蛋白は正常で、唯一、脂肪細胞当たりの脂肪量が正常マウスと比較して約1/3〜1/2に減少することが明らかにされた。また、アデノウィルスを用いて、体内でVLDLレセプターがアポEリポ蛋白を認識することが明らかにされたが、VLDLレセプターノックアウトマウスの血中リポ蛋白が全く変化しない理由は不明で、バックアップする複数のレセプターの存在が示唆された。
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