特異的分子プローブの開発によるexocytosisの分子機構の解明
Project/Area Number |
09273206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
五十嵐 道弘 群馬大学, 医学部, 助手 (50193173)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | Ca^<2+>チャネル / 成長円錐 / 情報伝達系 / シナプス形成 / 開口放出 / C-キナーゼ / カルパイン |
Research Abstract |
神経成長円錐における細胞間相互作用とそれに基づく細胞内情報伝達系の研究を継続して行い、以下の知見を得た。 a.成長円錐にはシナプス終末に比べて、L型Ca^<2+>チャネルが高密度に存在していることを証明した。その生理的意義を明らかにすべく、単離成長円錐で生化学的解析を続け、このチャネルの活性化が、1)C-キナーゼ依存症のMARCKS protein,GAP-43の蛋白リン酸化と、2)カルパインの活性化に基づく脳スペクトリンの分解を引き起こすことを証明した。これらの反応に基づいて、膜骨格などの蛋白の分布に変化が生ずることを確認した。これらを総合すると、L型チャネルの活性化によって、C-キナーゼ系とカルパイン系が成長円錐の異なるドメインで作用することを強く示唆する結果を得た。 b.成長円錐におけるシナプス終末への変化の過程をシナプス関連蛋白に着目して行っているが、今年はSNARE系(ATP依存性)とrab3A系(GTP依存系)の関連について、強制的に開口放出を引き起こすクモ毒素ラトロトキシンを用いて検討した。その結果、成長円錐ではrabphilin,rab-GEPの2種類の蛋白がきわめて少量で、rab3Aサイクリングが不完全であることを見出した。これらの蛋白を遺伝子的に作成し成長円錐に導入すると、成長円錐でもシナプスに近い効率で、開口放出を起こすことを確認した。これらのデータは、既に私が予想したように成長円錐ではSNARE機構は十分に発達しているが、rab3Aサイクリングはシナプス成熟に伴って発達することを強く示していた。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)