脳に存在する生物時計のリアルタイム追跡とプローブ探索
Project/Area Number |
09273212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡野 俊行 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (40272471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深田 吉孝 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (80165258)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 松果体 / ピノプシン / 光受容 / G蛋白質 / 蛍光プローブ / 生物時計 / 光周性 / ロドプシン |
Research Abstract |
交付申請書に記載の研究実施計画に沿って研究を進め、以下の知見を得た。 【1】松果体細胞内の時刻情報をinvivoで可視化するために、ニワトリ松果体細胞を光受容能と時計発振機能を保持したまま分散培養するための条件を決定した。次に、顕微鏡下において連続的に灌流培養しながら個々の松果体細胞を赤外カメラで観察するシステムを完成した。これと並行して、時刻検出のためのプローブ分子の選択・設計へ向け、ニワトリ松果体細胞における光情報伝達経路を解析した。その結果、松果体に存在する桿体型トランスデューシン(Gt_1α)およびG_<11>αの全一次構造を決定することができた。さらに、これら2種類のG蛋白質が松果体外節において光受容蛋白質ピノプシンと共存することを明らかにした。 【2】脊椎動物の脳深部(外側中隔、視床下部)には、光周性にかかわる光受容体があると推定されるが、細胞さえ同定されていない。これらの細胞において、時刻や日照時間がどのような形で情報化されているかを探り、その情報をin vivoで経時的に検出したい。そこでまず、脳深部の光受容蛋白質としては初めて、ヒキガエルとハトの脳深部に存在する光受容蛋白質を同定し、その一次構造を明らかにした。ヒキガエル脳深部光受容蛋白質は、松果体特異的光受容蛋白質ピノプシンと高いアミノ酸一致度を示した。一方、ハト脳深部の光受容蛋白質は、網膜のロドプシンと全く同一の分子であった。さらに、これら2種類の光受容蛋白質を特異的に認識する抗体を作成し免疫組織化学的解析を行った結果、ヒキガエル視床下部とハト外側中隔の脳脊髄液接触ニューロンがそれぞれ染色された。
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Report
(1 results)
Research Products
(18 results)