気孔孔辺細胞における光情報伝達と原形質膜H^+-ATPaseの活性制御
Project/Area Number |
09274223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
島崎 研一郎 九州大学, 理学部, 教授 (00124347)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 俊則 九州大学, 理学部, 教務員 (50271101)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 1997: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | 気孔 / 青色光効果 / プロントポンプ / Ca^<2+> / プロテインフォスファターゼ / 光情報伝達 / 孔辺細胞 |
Research Abstract |
気孔の青色光情報伝達系についてソラマメ孔辺細胞プロトプラストを材料にして調べ、以下の結果を得た。 1)昨年度見いだしていた80kDの蛋白質の燐酸化は、青色光照射後30秒目、まだ、プロトン放出の開始していない時期に、すでに大部分が燐酸化されることを見い出した。また、プロトンポンプを活性化するカビ毒フシコクシンを加えても燐酸化レベル影響されなかった。この結果は、80kD蛋白質の燐酸化が青色光情報伝達系プロトン放出の原因であり、結果ではないことを示している。 2)さらに、新たに55kDの蛋白質が燐酸化されることを見い出した。この燐酸化はML-7では阻害されず、55kD蛋白質が青色光情報伝達系で80kD蛋白質より上流に存在する可能性を示している。 3)青色光依存のプロトン放出はカルシウムチャネルブロッカーベラパミルやLa^<3+>には阻害されず、また外液のCa^<2+>濃度変化にも影響されなかった。一方、この反応は細胞内小器官に蓄積されたCa^<2+>を遊離させるカフェインやCa^<2+>-ATPaseの阻害剤シクロピアゾニック酸などに阻害された。この事実は、気孔の青色光反応に細胞内小器官のCa^<2+>が関与することを示している。 4)気孔の青色光反応に関与の可能性のある孔辺細胞中のCa^<2+>依存カルモジュリン非依存性のプロテインキナーゼ(CDPK)の全塩基配列を明らかにした。また、RT-PCRの結果から、このCDPKは孔辺細胞には発現しているが、葉肉細胞にはほとんど発現してないことが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)