Project/Area Number |
09276205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
有坂 文雄 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (80133768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 茂樹 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (80282854)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 熱変性 / グアニジン塩酸変性 / 分子シャペロン / 繊維状蛋白質 / four helix-bundle / 示差走査型微少熱量計 / ストップドフローCD / 偽復帰突然変異体 |
Research Abstract |
T4ファージの尾部形成に関与する2つの分子シャペロン様蛋白質gp51とgp57Aについて研究を進めてきたが、gp51については封入体を巻き戻したものには活性が見出されなかったが、それを大腸菌溶菌液と混合してインキュベートする事によって活性のある。現在、こうして活性の得られたものについて再び精製を進めている。なお、遺伝子57A欠損株の偽復帰温度感受性変異株を得ることができたが、マッピングを行ったところ、少なくとも尾部関連遺伝子には変異は存在しないことが明らかとなった。他方、gp57Aについては大量調整・特徴付けが進み、本蛋白質は90%以上がαヘリックスからなる細長い蛋白質で、N末端から約50残基の領域でhead-to-tailに会合した二量体がさらに2つ会合して4量体(four helix-bundle)を形成していると考えられるに至った。示差走査型微少熱量計(DSC)によって本蛋白質は完全に可逆的な2段階の熱変性を行い、中間体は二量体と考えられること、変性の2段階でいずれも円2色性の変化を伴うので、両段階にαヘリックスの形成が関与していることが分かった。塩酸グアニジンによる変性も完全に可逆的であり、巻き戻し反応は二量体形成が律速段階であることが分かった。ところで、小尾繊維gp12の繊維形成にgp57Aが必須であることは種々の実験結果から明らかであるが、免疫沈降の実験およびgp57A存在下で行ったDSCの結果から、gp12とgp57Aは直接には相互作用しないと考えられる。gp57Aの推定four helix-bundle構造は昨年立体構造が明らかにされた大腸菌grpEの構造を想起させるものであり、今後はgp57Aと協同してシャペロン機能を発揮する大腸菌由来の因子を明らかにすることが重要であると考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)