ポリコム遺伝子群による細胞周期調節機構およびリンパ球の遺伝子再構成異常
Project/Area Number |
09277204
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
菅野 雅元 広島大学, 医学部, 教授 (40161393)
|
Project Period (FY) |
1997
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
|
Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
|
Keywords | ポリコム遺伝子群 / 細胞周期 / 遺伝子再構成 |
Research Abstract |
1、すでに我々の研究によって[mel-18→c-myc→cdc25a/b→CDKs/CDC2活性の調節→細胞周期調節]というカスケードはトランスジェニックマウスを用いた系でほほ証明ずみである。さらにc-myc遺伝子がmel-18遺伝子の下流に位置することを遺伝学的に証明した。c-myc/mel-18ダブルトランスジェニックマウスを作成したところ、c-mycの過剰発現により細胞周期のG1/Sアレストが、完全にレスキュー出来た。また、ノックアウトマウスでは全く逆の現象が起きて、細胞増殖昂進が起きていることも確認できた。 2、ノックアウトマウスを用いた系により、Rbファミリーの抑制が見られることが判明した。現在その原因を解析中である。 3、同様にノックアウト・マウスではリンパ球の分化異常が起きている。我々の実験より、RAG2蛋白質のリン酸化による蛋白質不定化が起きることが判明した。さらにこのリン酸化はCDKキナーゼによって起きることから、上記の遺伝子カスケードによる細胞周期調節が遺伝子再構成を制御することによって分化のコントロールを行っていることが分かった。 4、ノックアウト・マウスでのリンぱ球の細胞数減少の原因が細胞死の昂進によることが判明した。Bcl-2依存性の細胞死シグナル(グルココルチコイド、UV照射など)に対してのみ感受性が上昇しており、下流のCaspase-3ファミリーの活性上昇が検出された。mel-18はBcl-2ファミリー遺伝子群の発現調節を介して細胞死を制御している可能性が明らかになった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)