金薄膜に配向固定したミオシン単分子膜での異方的弾性測定と構造変化相関
Project/Area Number |
09279105
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
須田 斎 東海大学, 開発工学部, 助教授 (70216472)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 裕次 (株)日立製作所, 基礎研究所, 研究員
|
Project Period (FY) |
1997
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
|
Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
|
Keywords | ミオシン / 配向固定 / 自己会合法 / 弾性率 / 構造変化 / 表面間力測定装置 / 金薄膜 / 単分子膜 |
Research Abstract |
計画当初、金薄膜を想定していたが、その後特別な条件以外には干渉の条件を金では得られないことが明らかになった。そこで現在、銀を用いることで解決を図っている。ところで、マイカ基板から蒸着膜が剥がれないようにするためには、クロムが最適である。マイカへの銀の接着性・破壊強度を高めるためにはクロム5nmを蒸着すると、この処理のために通常干渉条件が著しく阻害される。ただし、銀/マイカと銀/クロム/マイカを互いに向き合わせる非対称系では、干渉を阻害せずにコントラストのよい等高干渉縞を観察することができる。ただし、干渉位置の変位から平面間隔を求めるには解析解がないのでマトリクス法を用いて数値計算を行って、求めた。そして、1分子膜としてマレイミド基を銀表面に自己会合的に修飾することができ、膜厚が約1nmであることが確認された。この基板に、変異性ミオシン(C末側に、active SHが融合)SIを配向固定することにも成巧した。 ATPの有無によって、ミオシンSI吸着層の厚さが著しく変化することが明らかになった。ATPの無い時に比べて、ATP存在時には、層厚が2〜5nm減少することを見い出した。また、同時測定された弾性率(ヤング率)は、層厚の変化に応じて変化し、0.1GPaオーダーの柔かさを示すことがわかった。この値は、以前物理吸着に基づいて、ウサギミオシンSIのヤング率測定で得た値より、1桁値が低い。従って、配向固定することによって、著しい実験系の改善が計られた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)