DNA結合能を有するキネシン様蛋白質Kidの染色体分配における機能
Project/Area Number |
09279214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井上 純一郎 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (70176428)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | キネシン様蛋白質 / DNA結合蛋白質 / 染色体分配 / 細胞分裂 |
Research Abstract |
Kidは、細胞内輸送蛋白質キネシンのモーター領域と相同性のある配列と、DNA結合能をあわせ持つ蛋白質である。これまでの解析から-、Kidは、細胞周期のM期後期に、染色体のセントロメア付近に存在することが、間接蛍光染色法により示されている。又、KidのDNA結合領域を細胞に高発現させると、染色体凝集や、紡錘体の形成に異常がみられる。これらのことから、KidのDNA結合能が染色体分離に重要であると推察される。そこで、Kidが認識する塩基配列を決定することを試みた。まず、PCRを応用した結合配列選別法(BSS法)を行い、合成ランダムオリゴヌクレオチドのプールの中から、Kidに特異的に結合する配列を分離した。その結果、Kidが結合するコンセンサス塩基配列を推定することが出来た。この配列は、セントロメアに繰り返し存在するa-サテライトDNAや、今までにKidが結合することが知られている、EBウイルスのoriPや、c-erbB2のプロモーター領域にも存在することが確認された。次に、Kidがセントロメアに存在するa-サテライトDNAに結合することを想定し、a-サテライトDNAをサブクローニングした。それらを、ゲルシフト法を用いて解析したところ、a-サテライトDNAにKidが結合することが明らかとなった。これらの結果から、Kidは、細胞分裂後期において、直接、染色体のセントロメア領域に結合して、染色体分配に関与する可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)