プロテインキナーゼを活性化するM期特異的な植物のキネシン様タンパク質
Project/Area Number |
09279220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
町田 泰則 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80175596)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | NPKI / MAPKKK / キネシン様タンパク質 / MAPKK / MAPキナーゼカスケード / M期 / 細胞周期 / 植物細胞 |
Research Abstract |
我々は昨年度までに、酵母を利用した実験系を用いて、タバコのプロテインキナーゼNPK1の活性化因子であるNACKを見いだし、それが新奇なキネシン様蛋白質であることを明らかにしてきた。多くのキネシン様蛋白質は、微小管上を動くモータータンパク質としての性質を保持しており、細胞内の小胞輸送や細胞分裂時の染色分配などに機能していると考えられている。本研究の目的は、NACKの植物細胞における機能を探ることである。本年度は、以下のことを明らかにした。(1)NACKは細胞周期のM期に蓄積される。(2)NACKとNPK1は、タバコ細胞の細胞周期のM期に見かけ上の分子量が高分子側にずれる。このずれは両タンパク質のリン酸化による。(3)NACKと相互作用するタンパク質のcDNAを酵母のTwo-hybrid systemによりスクリーニングしたところ、13種類のcDNAが得られた。この中には、Rb結合タンパク質やRho-GAPに類似しているアミノ酸配列をコードしているcDNAが見いだされた。(4)NACKは、NPK1によりリン酸化された。(5)NACKはフラグモプラスト微小管に局在した。以上の結果から、NACKはM期において、細胞周期に関連している何らかの機能、特に細胞質分裂に関わっている機能を果たしている可能性が考えられた。今後は、NACKの優性機能欠損変異体を細胞に導入して、細胞分裂におけるNACKの役割を具体的に検討する計画である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)