Ncxノックアウトマウスにおける巨大結腸症と神経細胞死
Project/Area Number |
09280206
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
幡野 雅彦 千葉大学, 医学部, 助教授 (20208523)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 誠治 千葉大学, 医学部, 助手 (50282455)
徳久 剛史 千葉大学, 医学部, 教授 (20134364)
|
Project Period (FY) |
1997
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
|
Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
|
Keywords | Ncx / ノックアウトマウス / NID / 腸管神経節 / 神経細胞死 / Caspase3 |
Research Abstract |
Ncxノックアウト(KO)マウスでは、生後3〜4週で巨大結腸症を示した。しかし従来のヒトHirschsprung病は腸管神経節の神経細胞が欠如しているのに対し、このKOマウスにおいては神経細胞の数がコントロールに比べて約2倍に増加しており、ヒトNeuronal Intestinal Dysplasia(NID)のモデルと考えられる。本研究ではNcxKOマウスにおける神経細胞数の増加の機序を明らかにした。細胞増殖について細胞核へのBrdUのとりこみを指標とした組織化学的検索を行なったが、両者では差が見られなかった。そこで、TUNEL法により腸管神経節の神経細胞死を解析したところ、コントロールマウスの腸管では、生後1〜2週頃に細胞死が生じているのに対し、KOマウスではそれが認められなかった。そこで腸管神経節における細胞死関連遺伝子(Bcl-2ファミリー、Caspaseファミリー)の発現についてRT-PCRおよび免疫組織染色により検討したところ、Bcl-2,Bcl-xl,BaxなどのBcl-2ファミリー遺伝子の発現は両者に差は認められなかった。一方Caspase1(ICE)の発現はコントロールおよびKOマウスの間で差は見られなかったが、Caspase3(CPP32)の発現はKOマウスにおいて著明に減少していた。これらの結果より、Ncxは神経堤細胞が神経細胞に分化後の細胞死の誘導に関与していることが示唆され、直接あるいは間接的にCaspase3の発現を制御していると考えられた。 一方ヒトNID患者でのNCX遺伝子の変異を調べるためにヒトNCXの遺伝子構造を決定した。現在患者DNAについてSSCP法などを用いて変異を解析している。
|
Report
(1 results)
Research Products
(7 results)