血管平滑筋細胞の形質変換、増殖とアポトーシスのシグナル伝達機構の解析
Project/Area Number |
09281223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
川原 康洋 神戸大学, 医学部, 講師 (80169755)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 血管平滑筋細胞 / アンジオテンシンII / 増殖 / 形質変換 / アポトーシス |
Research Abstract |
近年、動脈硬化の病態と関連し、血管平滑筋細胞の形質転換、増殖や細胞死(アポトーシス)の制御に関与するシグナル伝達機構の解明が急がれている。私共は血管平滑筋細胞の増殖を促進し、アポトーシスを抑制するアンジオテンシンIIが血管平滑筋細胞で癌遺伝子cーfosの発現、蛋白質チロシンリン酸化反応や細胞膜受容体から細胞核へのシグナル伝達において中心的役割を果たすMAPキナーゼカスケードの活性化を引き起こすことを明らかにした。また、アンジオテンシンIIが低分子量G蛋白質Rasの活性化を引き起こすことや、血管平滑筋細胞の増殖、肥大促進のシグナル伝達系に活性酸素が関与する可能性を示した。さらに、アデノウイルスベクターにより血管平滑筋細胞にドミナントネガテイブRasを発現させ、アンジオテンシンIIによるMAPキナーゼの活性化がRasに依存せず、Cキナーゼ依存性に活性化されることを証明した。一方、低分子量G蛋白質のRhoはアクチンフィラメント系の制御を介して細胞形態や細胞運動の制御に関与するが、最近、Rhoは新しいプロテインキナーゼ(Rhoキナーゼ)を介してアクチンフィラメント系を制御することが明らかにされている。私共はRhoが血管平滑筋細胞における主要な低分子量G蛋白質であることや、アンジオテンシンIIが細胞接着班に局在する蛋白質、パキシリンやFAKのチロシンリン酸化反応を促進して細胞接着を制御するが、本反応にRhoが関与することを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)