動脈硬化病変の発症および進展におけるアドレノメデュリンの果たす役割の解明
Project/Area Number |
09281231
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
江藤 胤尚 宮崎医科大学, 医学部, 教授 (10038854)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 丈司 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (20274780)
北村 和雄 宮崎医科大学, 医学部, 講師 (50204912)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | アドレノメデュリン / 血管構築 / 局所調節因子 / 血管トーヌス / 降圧系 / 血管平滑筋 / 血管内皮 / 高血圧 |
Research Abstract |
(1)血管壁におけるアドレノメデュリンの発現と産生:血管内皮および平滑筋細胞においてアドレノメデュリン(AM)が産生・分泌されており、ことに血管内皮細胞からはエンドセリンに匹敵するAMの分泌がみとめられ、AMが内皮由来弛緩因子である可能性が考えられた。血管内皮細胞からのAMの分泌が、トロンビン、酸化LDL、リゾフォスファチジルコリンにより増加すること、および血管平滑筋細胞からの分泌が、アンジオテンシンII、PDGF、EGF、bFGF等の成長因子により増加することを見い出した。免疫組織染色では、大動脈壁にAMの免疫活性がみとめられ、とくに内膜側の中膜の血管平滑筋細胞にAM陽性細胞が比較的多く観察された。さらに、ヒトの培養血管内皮および平滑筋細胞は、AMを合成し分泌していることを明らかにして、実際にヒトの下肢血管床より血中にAMが分泌されていることを証明した。 (2)ヒト血中のAM:高血圧患者では、血中AMが重症度に従って上昇していた。さらに、慢性期脳血管疾患患者では、高血圧、高脂血症、喫煙等のいわゆる動脈硬化の危険因子の数の増加に従って血中AMが上昇していることを明らかにした。 (3)血管壁におけるAMの作用:血管内皮および平滑筋細胞にはAMの特異的受容体が存在しており、AMがこれらの細胞内cAMP濃度を上昇させることが判明した。さらに、AMは血管内皮において細胞内Ca^<2+>濃度を上昇させて一酸化窒素(NO)の産生を増加させた。一方、バルーンカテーテルによりラットの頚動脈の内皮を傷害し、合成AMを長期間持続静注したところ、傷害後の内膜肥厚を抑制する傾向を示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)