Project/Area Number |
09281236
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
川畑 正博 財団法人癌研究會, 癌研究所・生化学部, 主任研究員 (60224838)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮園 浩平 財団法人癌研究會, 癌研究所・生化学部, 部長 (90209908)
花井 順一 財団法人癌研究會, 癌研究所・生化学部, 研究員 (70261964)
今村 健志 財団法人癌研究會, 癌研究所・生化学部, 研究員 (70264421)
|
Project Period (FY) |
1997
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | TGF-β / 血管 / 動脈硬化 / Smad / ショウジョウバエ / アポトーシス / 骨形成因子 / 内皮細胞 |
Research Abstract |
TGF-βは血管平滑筋細胞や内皮細胞の増殖調節を通して動脈硬化の進展に重要な役割を果たしている。TGF-βのこれらの細胞に対する作用を分子レベルで明らかにするために以下の検討を行なった。(1)ショウジョウバエSmad遺伝子のI型レセプターThick veins(Tkv)に結合する蛋白としてDrosophila apoptosis inhibitor-1(DIAP1)を同定した。TGF-βスーパーファミリーの因子はアポトーシスに関与しており、今回の結果はその機構を解明するうえで重要である。(2)TGF-βスーパーファミリーのシグナル伝達因子であるSmadファミリーの新しいメンバーとしてSmad6を同定した。生化学的解析からSmad6はTGF-βレセプターと安定に結合し、TGF-βのシグナルを伝えるSmad2のリン酸化を抑制することを明らかにした。Smad6はさらに、Smad2のSmad4との複合体形成、TGF-βによる転写活性化を抑制した。一方、Smad6はTGF-βスーパーファミリーに属するBMPのシグナル伝達も抑制するとともに、BMPによりその発現が誘導されることが見い出された。したがって、Smad6はBMPのシグナル伝達においてnegative feedbackループを形成していることが明らかとなった。これまで、Smad2とSmad3はそれぞれがSmad4と複合体を形成し、独立にシグナルを伝えると考えられていたが、われわれはSmad2とSmad3がTGF-βに依存して結合することを示し、これらが共同してTGF-βのシグナルを伝える可能性があることを明らかにした。また、Smad2をbaitにしたtwo-hybridスクリーニングから複数のクローンを同定しており、現在その機能の解析を進めている。
|