ダイヤモンド型半導体における超高速緩和のフェムト秒分光法による研究
Project/Area Number |
09450028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Applied optics/Quantum optical engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
末元 徹 東京大学, 物性研究所, 助教授 (50134052)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 伸吾 東京大学, 物性研究所, 助手 (80272532)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥14,000,000 (Direct Cost: ¥14,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥5,600,000 (Direct Cost: ¥5,600,000)
Fiscal Year 1997: ¥8,400,000 (Direct Cost: ¥8,400,000)
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Keywords | 半導体 / 間接遷移型 / ダイヤモンド型 / シンコンカーバイド / ラマン / 超高速 / 時間分解 / 紫外 / ワイドギャップ半導体 / シリコンカーバイト / シリコンゲルマニウム / ラマン散乱 / 電子ラマン / 折り返しフォノン / シリコンカーバイド |
Research Abstract |
シリコンカーバイドの3種のポリタイプ4H-SiC、6H-SiC、15R-SiCについて、可視から紫外にわたるいろいろな波長の励起光を用いてラマン散乱の測定を行った。その結果、紫外励起においていくつかの縦波光学フォノンの折り返しモードが、折り返されていないモードに比べて著しく増強されることが見出された。ボンドラマン分極モデルにより、上記の3種類の試料における折り返しモードの共鳴の振舞いを理解した。 波長266nmのレーザーパルスを照射して直接遷移によってキャリアーを生成し、その時のラマンスペクトルを測定した。ラマンシフト量の励起強度依存性を解析した結果、光励起により作られた電子の瞬間的な濃度が最大で1.6×10^<18>cm^<-3>であることが分かった。またこの手法により10^<17>から10^<18>cm^<-3>の領域でラマンスペクトルから過渡的なキャリアー濃度が求められることが示された。 Si-Ge系について様々の混晶比の試料における励起波長依存性を調べた。その結果、電子ラマンの振舞いは混晶化による直接バンド端の変化と対応していることがわかった。またラマンバンドの異常に広い幅については運動量保存則における不確定性に起因する幅を導入することによって解釈できることを新たに提案した。 プローブに基本波を、ポンプ光にその2倍高調波(3.2eV)を用いた「2色ポンププローブ時間分解ラマン分光装置」を製作した。この装置により、Geにおいて、2色時間分解ラマン散乱の測定を試みた。その結果、励起層の厚みの変化がラマン強度の時間変化に強く反映されること、高いエネルギーを持ったホールの冷却の速度は予想外に早いことが明かになった。 本研究により、ダイヤモンド型半導体におけるフェムト秒共鳴ラマン散乱による研究手法の有効性を示すことができた。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)