Project/Area Number |
09555008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 展開研究 |
Research Field |
Applied optics/Quantum optical engineering
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
米田 仁紀 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 助教授 (00210790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 和宏 NEC機能材料研究所, デバイス材料研究部, 研究課長
西岡 一 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 助教授 (70180586)
植田 憲一 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 教授 (10103938)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥13,000,000 (Direct Cost: ¥13,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 1997: ¥9,300,000 (Direct Cost: ¥9,300,000)
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Keywords | テラヘルツ放射 / ダイヤモンド / ドリフト速度 / キャリヤー寿命 / 超短パルスレーザー / 気相合成法 / 電気光学測定 / 高出力電磁波源 / キャリヤ-寿命 |
Research Abstract |
気相合成法(CVD)を用いた薄膜ダイヤモンドは大面積化が可能なこと、不純物制御が可能なこと、様々な電極構造をとりえることなどの利点があり、電気光学素子や高速デバイスとして期待されている。しかし、その多結晶性からの粒界のキャリヤーの動特性に対する影響が大きく、この詳細な物理を明らかにし、制御、膜質の改善を行うことが望まれていた。本研究では光伝導素子を構成させた超短パルスレーザー照射による電気パルス波形の観測、紫外ポンププローブ計測によるキャリヤー密度の時間発展の観測を行い、以下のような新しい知見を得た。 1.粒径の減少によりその粒界内のキャリヤー寿命、移動度は減少するが0.1〜10μmの粒径試料ではその依存性はγ=80ps(d/10μm)^<0.177>、μ=30cm^2/Vs(d/10μm)^<0.43>になることが明らかになった。 2.粒界内でキャリヤー寿命は大きく変化しており、また、5.0eV程度の紫外光照射ではトラップ準*の影響がキャリヤー寿命に大きな影響が出ることが分かった。 3.粒界影響による低移動度はダイヤモンドの持つ高い絶縁破壊強度により高電界印加させることでフォノン相互作用による飽和ドリフト速度まで増加させることが可能で影響は設計により低減させることが可能である。 また、これらCVDダイヤモンドの基礎特性が得られたことから光電動素子型の高出力THz光源の設計を行った。この際の最も重要な点は大面積化にともなう高電界印加可能な電極設計、出力THz光の空間コヒーレンス制御にある。THz光源でのダイヤモンドの優位性を確認するために実際に数千のギャップを2インチウエハ上に製作し、2ピコ秒の深紫外レーザーを用いて出力実験を行った。照射レーザーのバイナリーマスクによるコヒーレント制御性、電界の2乗スケーリング、波形の測定などが行われ、10mm^2の有効出射面積でこれまでのGaAsで達成された出力密度を越えるTHz波の発生に世界で初めて成功した。さらに高電界印加時の電流特性の評価から2インチウエハ前面に拡張することで出力強度としても最高値を得られることが明らかになった。
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