Project/Area Number |
09557013
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 展開研究 |
Research Field |
General medical chemistry
|
Research Institution | Osaka Bioscience Institute |
Principal Investigator |
渡辺 恭良 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第3研究部, 部長 (40144399)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大石 登 浜松ホトニクス株式会社, 電子管第一事業部・第22部門, 専任部員
廣畑 徹 浜松ホトニクス株式会社, 中央研究所・材料研究室, 部員
新垣 実 浜松ホトニクス株式会社, 中央研究所・材料研究室, 専任部員
片岡 洋祐 (財)大阪バイオサイエンス研究所, 第3研究部, 研究員 (40291033)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥12,700,000 (Direct Cost: ¥12,700,000)
Fiscal Year 1998: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 1997: ¥8,800,000 (Direct Cost: ¥8,800,000)
|
Keywords | 中枢神経活動 / 極微弱発光 / 光電子増倍管 / 小脳顆粒細胞 / 膜脱分極 / テトロドトキシン / 組織酸化 / 細胞内生化学反応 |
Research Abstract |
痴呆症やパーキンソン病など多くの神経変性脱落疾患の原因として酸化ストレスが重要な因子として近年注目されつつある。本研究では、実際に生きている神経組織がどのような状態で酸化ストレスを受けるのかを無侵襲的に、かつリアルタイムに観察するために、生体からの内因性極微弱発光の検出を考案し検討した。神経組織にはラット小脳由来の培養顆粒神経細胞を、さらに極微弱発光の検出には(株)浜松ホトニクス社製光電子増倍管を用いた。 コントロール実験として、神経組織及びさまざまな抽出タンパク質を人工的に酸化し、内因性の発光現象が観察されることを確認した。さらにそれらの発光は組織酸化時に形成されるケトン基やアルデヒド基に化学結合するジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)処理によって消失することも確かめられた。次に実際に活動している培養神経組織から5-10cpsときわめて微弱ではあるが内因性の発光をとらえることに成功した。さらにその発光もDNPH添加により消失することより、内因性の組織酸化ストレスに由来することがわかった。この発光現象は、細胞外液中へのカリウムイオン添加による神経細胞膜脱分極刺激(-30mV)により5cpsほど増強した。逆にカルシウムイオンの除去やテトロドトキシン添加による神経活動抑制時には5-10cps減弱した。つまり神経活動状態が組織酸化の進行に密接に関わっていることがわかった。今後、どのような神経発火パターンや回路結合の様式が組織酸化を進めよいのか、疾患予防の観点から検討を加えたい。また、本法は観察対象物に対して無侵襲なためヒト組織にも応用可能であり、今後組織の酸化進行状態の判定や薬物のスクリーニングにも威力を発揮すると期待される。
|