• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to previous page

カエデ属植物における性表現と性転換の至近要因と究極要因の解析

Research Project

Project/Area Number 09640743
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Section一般
Research Field 生態
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

松井 淳  東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (30281976)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 酒井 聡樹  東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (90272004)
Project Period (FY) 1997 – 1998
Project Status Completed (Fiscal Year 1998)
Budget Amount *help
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Keywordsウリハダカエデ / ミネカエデ / 性表現 / 性転換 / 繁殖コスト / 資源量 / 雄雌異熟 / カエデ
Research Abstract

カエデ属に見られる複雑な性表現システムと性転換の生活史上の意義を明らかにするため,ウリハダカエデとミネカエデの2種を対象に野外個体群での経時的な調査を実施し,その至近要因と究極要因について検討した。
ウリハダカエデの地上幹の開花性表現に雄花のみ,雌花のみ,雄花十雌花の3パターンがあった。毎年雄開花幹(M)が88%から95%を占めた。調査期間(1986-1998年)を通じて雄花だけを着けた雄幹(CM)338本中252本でもっとも多かつた。雌幹(CF)は少サイズの8本のみで幹に損傷を受けているものが多く,すべて枯死した。初回繁殖は雄機能を通して行われたが,10年程度で性転換する個体が現れた。種子生産にもっとも貢献するのは大サイズで平均雌性度の大きい個体であった。これらは多かれ少なかれ性表現の変更履歴を示した(INCON)。これは,高い種子生産によって過度に資源を消費したときに雌性度を減少させ,生存を確保するためと考えられた。死亡率は非雄幹(NONM,I.e. INCON+CF)の方が雄幹より有意に高かった。幹直径の相対成長率は雄幹が非雄幹より有意に高かった。これらから,成長と繁殖がトレードオフの関係にあることが示唆された。INCONタイプは,調査前期から後期にかけて平均雌性度が上昇し,性転換に方向性があることが示唆された。
ミネカエデの性表現は雄花のみ(M),雌花のみ(F)の他に,雄性先熱(MF)と雌性先熱(FM)があり,まれには複数のタイプの花序が混在する幹も見られた。1998年にはM:MF:FM:F=146:27:32:27であった。胸高直径はMF>FM>F>Mの順でMFはMより有意に大きかった。雌雄同株の幹が雄表現のものより大きいのは,ウリハダカエデと共通の傾向で,雌としての繁殖により大きなコストがかかるため,それにみあうだけの十分な資源が必要であることを示唆している。

Report

(3 results)
  • 1998 Annual Research Report   Final Research Report Summary
  • 1997 Annual Research Report
  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 松井淳・木下栄一郎・岡崎純子・山中典和: "日本産被子植物の種と属における性型システムIV"金沢大学理学部附属植物園年報. 21. 25-39 (1998)

    • Related Report
      1998 Final Research Report Summary
  • [Publications] 酒井聡樹・原田泰志: "成長と繁殖のトレードオフは両性植物の雌に偏った性投資を進化させるか?"Evolution. 52. 1204-1207 (1998)

    • Related Report
      1998 Final Research Report Summary

URL: 

Published: 1997-04-01   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi