流動履歴効果を利用した多段変形による液晶高分子の配向制御
Project/Area Number |
09650180
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Fluid engineering
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
鳴海 敬倫 新潟大, 工学部, 助教授 (20143753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 富市 新潟大学, 工学部, 教授 (80016592)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 液晶高分子 / 履歴効果 / 分子配向 / 過渡流れ / 構造変化 / 可視化 / 応力応答 |
Research Abstract |
分子が配向状態となる液晶高分子の成形流れでの挙動を解明し,配向制御法の開発を目指して,本年度は液晶高分子の過渡流動時の構造変化を以下の実験により検討した。まず、基本的な流れ場である単純せん断(クエット)流動場において,液晶高分子に一定強さのせん断流れを加え、停止後再スタートさせる過渡流動時の応力応答をレオメーターにより調べた。この時,せん断応力だけでなく液晶高分子の挙動を知る上で重要となる法線応力の応答を同時に測定することを目指した。また、この実験と並行して、同様の流れ場における過渡流動により生ずる配向状態の変化を偏光板により可視化し,デジタルCCDカメラで撮影した。これまでに、せん断応力に見られる特異な応答と、映像の明暗から予測される分子のタンブリング運動には明確な相関があることが明らかになった。さらに同じクエット流れ場において、停止後再スタートさせる流れを最初の流れの方向に対し直角方向に変化させる実験を行い、その際の可視化結果から上述の同方向の流れを加える場合と比較し全く異なったタンブリング現象が生じることを明らかにした。しかし、法線応力の測定に関しては現在測定方法の改善中であり、次年度に中心的に調査する予定である。また、成形流れに近い流れ場として平行二円板を用い,まず二円板間に円周方向の回転流れを生じさせ,その流動停止後にスクイーズ流れを生じさせる実験も行った。この場合には流れ方向の変化に伴う、液晶分子の配向方向の変化過程が光学的模様の変化としてとらえられた。 これらの結果から,ある流動状態の液晶高分子に流れ方向とは異なる変形を加えることにより,液晶高分子の配向状態を変化、制御できる可能性が高いことが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)