Project/Area Number |
09670324
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Virology
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Research Institution | National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East |
Principal Investigator |
加藤 宣之 国立がんセンター, 研究所ウイルス部, 室長 (40150883)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | C型肝炎ウイルス / 細胞指向性 / 持続感染培養細胞 / RT-PCR法 / HCV遺伝子 |
Research Abstract |
3種類のHCVタイプ(I,II及びIII)が存在する血清1B-2をクローン化ヒト肝細胞(PH5CHl,PH5CH7,PH5CH8)とクローン化ヒトT細胞(MT-2A,MT-2B,MT-2C)に添加し、経時的にどのようなHCV分子種が増加してくるかを分子マーカーとして超可変領域1(HVRl)を解析することにより検討した結果、HCV感染後2-3週間の間に、MT-2細胞由来の3クローンではタイブIのHVRlを持つHCVが主要なHCV分子種となり、PH5CH細胞クローンではタイフIIのHVRlを持つHCVが主要なHCV分子種になっていることが分かり、昨年度報告した。この結果は、血清1B-2には肝細胞指向性とT細胞指向性のHCVが含まれていることを示唆しており、それと同時に細胞指向性を決定している因子がウイルス遺伝子側にあることも示唆している。分子マーカーとして用いたHVRl以外にこのような細胞指向性決定領域が存在していることが予想されたことから、本年度はタイブIとタイブII9HVRlを含むHCV遺伝子をクローン化して、複数のクローンについて塩基配列を決定して比較検討を行った。 解析領域としてはHCV遺伝子の構造領域に黒点をあて、HCV感染細胞から得られた総RNAを用いて5'非翻訳領域からNS2領域までの約3.4kbをRT-nested PCRで増幅し、MT-2C細胞からタイブIのHVR1を持つ3個のcDNAクローンを、PH5CH7細胞からタイプIIのHVRlを持つ3個のcDNAクローンをそれぞれ得た。MT-2CA胞及びPH5CH7細胞から得た3個のcDNAクローン間の塩基配列の相同性はそれぞれ99.6-99.7%,98.1-98.8%、推定アミノ酸配列の相同性はそれぞれ99.2-99.3%,98.4-99.0%であり、タイプ間では均一性が高いことが分かった。すべてのcDNAクローンにおいてCysの位置やN-糖鎖付加部位も保存されていた。タイブIとタイプIIのコンセンサスアミノ酸配列を比較すると、1008アミノ酸のうち37箇所異なることが分かった。5'非翻訳領域の塩基配列には違いがなかったが、コア、El.E2、p7及びNS2をコードする領域にそれぞれl、3、24、1及び8アミノ酸の違いが認められた。E2における24アミノ酸のうち14アミノ酸はHVRlに局在していた。以前報告した別のHCV陽性血清1B-lを添加したMT-2C細胞から得られたHCV遺伝子の推定アミノ酸配列をT細胞指向性と考え、今回得られたアミノ酸配列と比較した結果、11アミノ酸(コア、E2、P7及びNS2をコードする領域にそれぞれ1、3、1及び6アミノ酸)異なることが分かった。これらのうちどのアミノ酸が細胞指向性を規定しているかを今後検討する必要がある。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)