急性期反応心臓ホルモンBNPの遺伝子発現における活性酸素・レドックス機構の意義
Project/Area Number |
09670731
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
中川 修 熊本大, 医学部, 助手 (40283593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泰江 弘文 熊本大学, 医学部, 教授 (40174502)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | BNP / レドックス / NFKB / IL-1 / ET-1 / AMI / 心不全 |
Research Abstract |
BNPは心臓ホルモンであり血管拡張、水ナトリウム利尿、細胞増殖肥大抑制などの作用を有し、急性心筋梗塞(AMI)において急激な血中濃度変化を認め、emergency-rescue cardiac hormoneとしての性格を持つ。また、近年フリーラジカルの生物学的作用が明かにされつつあり、転写因子、とくにNFκBの活性調節にはレドックス制御系の関与が示唆されている。そこで、BNP産生へのレドックス制御系の関与を検討した。 心筋細胞の培地中に還元剤PDTC(pyrrolidine dithiocarvamate)を添加することにより、BNP産生量は濃度依存性に増加を認めた。また、既知のBNP産生増加刺激であるendothelinl(ET-1)のもつその作用に対して、PDTCは相乗的な効果を示した。 次に、AMIや心不全などの病態において心臓局所で産生されレドックス制御系への関与が示唆されるサイトカインのBNP産生への影響を検討した。IL-1刺激により軽度のBNP産生増加効果は認めたが(対照群比:約2倍)、ET-1ほどの効果(対照群比:約10倍)は認められなかった。 本来、生体心臓では心筋細胞は周囲の非心筋細胞と接し、機能の調節には互いのクロストークの存在を無視できない。そのため、心筋細胞・非心筋細胞共培養系を用い、再度IL-1刺激によるBNP産生の検討を行った。その結果、時間経過毎のBNP産生量はET-1刺激より尾遅れるものの、刺激後24時間では、BNPはmRNAレベルでは既にET-1刺激を超え(対照群比:約3倍)、刺激後48時間には全BNP産生量はET-1刺激と同レベルに達した(対照群比:約倍)。 以上のことから、AMIや心不全などの病態において、BNP産生調節に対してレドックス制御系が重要な役割を担っていることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)