ヒト血漿に存在するゼラチン結合蛋白GBP28の機能解析
Project/Area Number |
09672249
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
中野 泰子 昭和大, 薬学部, 助手 (20155790)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | GBP28 / 脂肪細胞 / Gelatin-binding protein of 28 kDa / 肥満 / 糖尿病 / インシュリン / 遺伝子 / 炎症 |
Research Abstract |
GBP28(Gelatin-binding protein of 28 kDa)のmRNAは脂肪細胞特異的に発現しており、その蛋白の脂肪組織での発現を組織染色により確認した。モノクローナル抗体を作成し、ヒト血液中のGBP28量を測定したところ、肥満の方が低値を示し、男性より女性の方が高値を示す傾向がみられた。糖尿病、甲状腺機能異常、動脈硬化では一定の傾向は認められず、また、拒食症で高値を示すということもなかった。マウスを用いて各種条件下の蛋白及びmRNA量の変化を調べた。まず、各種臓器を組織染色したところ、白色及び褐色脂肪細胞に染色が認められた。また、各種炎症実験で炎症部位にも染色が認められ、GBP28はそのゼラチン親和性により損傷部位の細胞外基質に結合することが示唆された。次に肥満との関連を調べるために、絶食と高脂肪食摂取による肥満での変化を調べたがこれらの処理ではmRNA量、蛋白量共に変化しなかった。また、肥満及び糖尿病を発症するdb/dbマウスと、ストレプトゾトシンで糖尿病を発症させたマウスも用意し、検討を行なった。これらのマウスでインシュリンの長期減少によりmRNA量は変化しないにもかかわらず血中の蛋白量が減少し、インシュリンの長期投与により回復することが分かり、分泌または合成の過程でインシュリンのなんらかの制御を受けることが示唆された。また、ヒトGBP28遺伝子の構造解析を行ったところ、本タンパク質の遺伝子は3つのエクソンからなる非常に簡単な構造をしていることが分かった。この構造は脂肪細胞が主な産生臓器であるレプチンの遺伝子構造と非常に類似しており、3'非翻訳領域が非常に長く、Alu配列を含むなどの点も似た特徴を持っていた。さらにプロモーター領域においても類似したエレメントをもつことも分かった。なお、FISH解析によりGBP28遺伝子は3番染色体長腕27に存在することが分かった。
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Report
(1 results)
Research Products
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