Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀田 昇 九州大学, 健康科学センター, 助教授 (00146797)
大柿 哲朗 九州大学, 健康科学センター, 助教授 (20101470)
藤島 和孝 九州大学, 健康科学センター, 教授 (00108606)
上田 毅 福岡県立大学, 人間社会学部, 助教授 (90254648)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
〈対象〉健康な男性12名であった(平均年齢68.1歳)。 〈運動負荷条件〉水位は各被験者の剣状突起位に統一した。運動負荷の設定は,水温30,35℃の水中歩行および陸上歩行の3条件とした。実験中は常時水温計のモニターを観察し,水温が一定に保たれるようにした。歩行速度は,予備実験で得た自覚的運動強度(RPE)で「ややきつい」と感じるレベル(レベル13)時の速度とした。 〈結果・考察〉心拍数は,全条件とも運動開始10分前までに一過性に上昇し,10-20分は定常状態を示した。条件による有意差は認められなかった。運動開始後は,35℃の水中歩行,31℃の水中歩行,陸上歩行の順に高値を示した。酸素摂取量は,全条件とも運動開始10分前までに一過性に上昇し,10-20分は定常状態を示した。先行研究では,健常な女性高齢者(平均62.9歳)を対象とした水中トレッドミル歩行で,陸上歩行より剣上突起水位での水中歩行(水温33℃)が酸素摂取量において低値であったことを報告している。しかし,本実験では陸上歩行の方が低値を示したのは,歩行速度が以前がRPEレベル11(楽である)であるのに対し,本実験はRPEレベル13(ややきつい)に設定した違いであると考えられる。一般的に水中歩行は,同条件であるならば,陸上歩行より呼吸循環系の負担は小さいといわれてきたが,高齢者を対象とした本実験のように,運動強度を水中歩行でややきついと感じる速度で歩行させた場合,陸上歩行より水中歩行の方が,体温および呼吸循環系の両面で負担が大きいことが示唆された。また,同じ水中歩行条件では,水温35℃の方が31℃よりも負担が大きくなることが示唆された。
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