学習に伴う前頭前野ニューロンの集団的活動の動的変化
Project/Area Number |
09710045
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
実験系心理学
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
坂上 雅道 順天堂大学, 医学部, 助手 (10225782)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ニホンザル / 前頭前野 / ニューロンネットワーク / 学習 / go / no-go / 抑制 / 行動的意味 / 細胞集団コーディング / ニューロン活動 / 選択的注意 |
Research Abstract |
本研究は、前頭前野のニューロンが、ネットワークとして、どのように高次認知機能を実現しているかを調べることを目的として行われた。そのために、我々は、ニホンザルに、go/no-go型の弁別課題を学習させ、その課題遂行中のサルの前頭前野ならびに視覚野(V4野)から、ニューロン活動を記録・解析した。今回の研究では、1個のニューロンの活動だけではなく、複数のニューロンを同時に記録し、その相互作用を解析することに主眼をおいた。複数のニューロンを同時に記録する方法として、1、1本の電極で複数のニューロンの活動を同時に記録し、後に波形マッチング形式のオフライン解析を行うことによって、複数のニューロン活動を選別する、2、複数の電極を同時に脳に刺入しそれぞれの電極から別々のニューロンの活動を記録する、といった2つの方法があるが、今回は、1の方法を使って実験を行った(2の方法についても、そのためのアンプ、マニュピュレータを購入し実験の準備は整っていたが、実験直前にサルが体調をこわし、延期せざるを得なかった)。 我々が使用した課題は、色・動き・位置からなる複合視覚刺激を使った選択的注意課題である。たとえば、色の次元に注目する条件では、サルは、他の次元の属性(左に動くとか、固視点の右側に呈示されたとか)は無視して、刺激が赤ければgo反応を、緑であればno-go反応を行う(動き条件・位置条件も同様)。注目条件を変えた直後(たとえば、色条件から動き条件へ)しばらくの間は、サルの新しい条件での正答率は若干下がり、反応時間も遅い。その後、徐々に正答率が上がり、反応時間が早くなる。これは、何らかの短期の学習過程を反映するものと考えられる。我々は、前頭前野で、この学習過程に対応して、その活動が変化していくニューロンを見出した。その中には、学習に伴い、活動が増していくものと、逆に活動が減っていくものがあった。上記1の方法により、この2種類のニューロンを同時に記録することができた例が何例かあった。その結果、極近傍に存在する2つのタイプのニューロンは、学習に伴い活動が減少していくタイプのもの(刺激選択性が低い)が、増加するタイプのもの(刺激選択性が高い)の活動を抑制し、学習が進むにつれ、後者のニューロンの刺激選択的活動がはっきり現れてくるということがわかった。このことは、前頭前野の行動的意味の学習は、抑制性のネットワークによって制御されるという仮設を裏づける。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)