Project/Area Number |
09710061
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
実験系心理学
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
川端 康弘 立命館大学, 文学部, 助教授 (30260392)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 等輝度 / ガボール / マックスウエル視 / 2光法 / 飽和度変調 / 測色 / コントラスト感度 / 色収差 / フレームバッファ |
Research Abstract |
この研究では、等輝度事態で空間的時間的にガボール変調した正弦格子刺激を用いた心理物理学的実験を行うことを計画した。前年度は主に実験環境の整備に主眼が置かれた。実験プログラム開発及びそれを用いた予備実験が行われ、実験装置群の妥当性や精度の点検を行った。 今年度は上記の環境をもちいて、組織的な実験データの収集に主点が置かれた。まず飽和度を変調した等輝度の正弦格子を用いて、空間的なコントラスト感度を測定した。その結果、コントラスト曲線は平均色度に依存して変化することが分かった。平均色度が白色に近い場合、たとえば淡いピンク色のように色順応があまり進んでいない条件では、コントラスト曲線は低帯域通過型であり、全体の感度は非常に高い。一方平均色度を増やし色順応を進めると、コントラスト曲線は、感度が低下すると同時に、形状がやや帯域通過型になり、ピークの空間周波数がやや高い周波数にシフトする。この傾向は主観的な飽和度の高い主波長を用いた場合の方が顕著であった。つまり黄色や黄緑色よりも赤や青において顕著であった。ほぼ同様の実験事態を用いて時間的なコントラスト感度曲線も測定した。時間的コントラスト感度は空間的コントラスト感度と同様、平均色度の上昇に伴い減少した。しかし曲線の形状変化は明確には見られなかった。これは測定した時間周波数条件が装置の都合上少なかったことも影響しているようである。ただ補助的に行われた視覚的持続の実験データを見ると、色度に比例して視覚的持続が短くなっており、この傾向から少なくとも時間的コントラスト関数のカットオフ値は高空間周波数側にシフトする可能性がある。したがって色度が時間的コントラスト曲線の形状に及ぼす影響については、周波数条件を増やしてさらに検討する必要がある。
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