Project/Area Number |
09710068
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育・社会系心理学
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
邑本 俊亮 北海道教育大学, 教育学部・札幌校, 助教授 (80212257)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 文章理解 / 問題解決 / 知識獲得 / 知識利用 / 学習の転移 / 領域固有性 |
Research Abstract |
本年度は、問題解決によって得られた知識がどのような場合に応用可能となるのか(すなわち、学習の転移が生ずるのか)を調べるため、中学1年生(207名)を対象として実験を行った。本研究で注目したのは、学習後に学習によって得た教訓を書き留める活動(教訓帰納)と、問題解決過程で問題状況を図に描いたり見通しを立てたりする活動(モニタリング)の効果である。実験では、被験者にある物理法則に関する問題を解かせて学習をさせ、その後、挿入課題(被験者の帰納的推論能力を測る課題)をはさんで、同じ物理法則に関する別の問題(応用問題)を解かせた。その際、学習後に教訓帰納を行う群と行わない群、および応用問題の解決過程でモニタリングを行う群と行わない群を設け、応用問題の成績に違いがあるかどうかを調べた。その結果、被験者の帰納的推論能力によって2つの活動の効果が異なり、帰納的推論能力の高い子どもは教訓帰納とモニタリングの両方を行うことにより学習の転移が相乗的に促進されるが、帰納的推論能力の低い子どもは両方を行ってもそのような相乗効果が現れないことが明らかとなった。 前年度と本年度の研究成果は、2本の論文としてまとめられ、現在、科学研究費補助金研究成果報告書として印刷中であると同時に、学会誌に投稿予定である。また、来年度の学会で発表予定である。
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