Project/Area Number |
09710366
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
言語学・音声学
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
田口 善久 千葉大学, 外国語センター, 助教授 (10291303)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 苗瑶語 |
Research Abstract |
本研究の第2年である平成10年度においては、昨年度おこなった苗瑶語の音韻対応の問題を整理し、とりわけ祖語の声母の構造の考察をおこなった。これは、本研究の主題である文法問題解明に重要となる、祖語における語の形態論的構造を明らかにするために不可欠の研究である。その結果、近年の王輔正、毛宗武の再建ほど多くの音節頭子音をたてる必要のないこと、及び音節頭子音の不規則な対応の一部は、主音節に属さない前音節的子音をたてることによって説明すべきであるという結論を得た。私見によれば、これにより苗瑶語はモン・クメール語に近い語の音節構造を祖語の段階にもっていたことになる。この点については論文を現在準備中である。しかし、これが現代語の接辞とどのような歴史的関係にあるのかは今のところ不明であり、さらなる研究を必要とする。また、現代語の接辞はかつては2音節であったものが音節弱化によって生まれたものと、前音節的子音の後に母音が挿入されて生じたものの2種類があることも推論し、その区別を地理的な分布として見る作業も行った。これについては明確な結論に到るのにはなお資料を増やす必要がある。さらに、本研究の一環として、現在まで未調査であった広西壮族自治区恭城県において話される瑶語系の言語を調査し、その音韻分析と語彙集作成の作業をした。その成果は論文として発表した(11研究発表の項参照)。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)