国際法の観点からみた航空協定と、国際民間航空輸送体制-論理的・実証的研究
Project/Area Number |
09720018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
International law
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中谷 和弘 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 助教授 (60164216)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 航空協定 / オープンスカイ / 輸送力 / ICAO / OECD / APEC / GATS / 航空仲裁裁判 |
Research Abstract |
国際民間航空輸送サービスにおける現在の最大の課題といえる米国のオープン・スカイ政策の実態とそれに対する各国の反応について、国際法の観点から検討を加えた。この検討の一応の成果は、1998年4月24日に韓国航空宇宙法学会(Korean association of Air and Space Law)において発表し、論文は韓国航空宇宙法学会誌(Korean Journal of Air and Space Law)に掲載された。国家安全保障や威信といった要素も含む航空輸送を通常のサービス貿易の一形態とみることは妥当でないこと、米国の主張するオープンスカイ政策はカボタージュを開放しないなど真の航空自由化ではなく、米国メガキャリアに著しく有利なアメリカンスタンダードであるに過ぎないこと、にもかかわらず長期的にはこれがグローバルスタンバードとなるトレンドは不可避であること、このような中で不平等条約といわれた日米航空協定の改訂を完全自由化ではなく達成した日本の立場は注目されるが、以遠権規定の解釈という観点からは算定基準の変更等、やや一貫性に欠ける要素が見られること、等が得られた結論の一部である。 さらに、検討の成果は学部講義および大学院演習において教育という形で活かすこともできた(「交通・エネルギー分野の国際組織」は講義をもとに教育用に執筆したものである)。今後は国際民間航空輸送の問題(紛争)の中心は空港問題(スロット、空港使用料等)に移っていくと考えられるため、スロット配分問題や空港使用料問題(特にヒースロー空港使用料米英仲裁判決)につき検討をすすめた。いずれこの主題についても論文を公表したいと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)