Evolutionary Modelを用いた科学技術政策の経済的効果の国際比較
Project/Area Number |
09730029
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
経済政策(含経済事情)
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
勝本 雅和 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助手 (90272674)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 進化経済学 / 技術経済 / 科学技術政策 |
Research Abstract |
進化経済学(Evolutionary Economics)的視点に立って、技術構造、生産構造、科学技術政策の経済効果について国際比較を行うことによって、以下のような知見を得た。 1. 特許データに基づく分析を行った結果、日米欧の間において、それぞれの技術構造には違いが存在する。 2. 各国の技術構造変化のダイナミクスは、収斂(Convergence)する方向ではなく、差異を拡大(Divergence)する方向に向かっている。 3. 生産構造と技術構造を比較すると、生産構造の方が各国間での差異が小さい。これは技術のスピルオーバー効果(ある産業における技術開発の成果が他の産業で活用される)によるものと推測される。 4. スピルオーバー等を考えない単純な経済モデルでは、生産構造が競争力のある業種(Industrial Sector)に特化した方が、全体的な効率が高まり、高い経済成長をもたらすと考えられるが、実証的に検討すると必ずしも、この仮説は支持されない。 5. 技術のスピルオーバー効果が大きければ、産業間の相互創発(Co-evolution)が起きる。その結果、生産構造は特化の傾向を失い、経済全体としては成長率が高まるものと考えられる。 6. 以上より、科学技術政策には、技術構造を変化させる政策と、スピルオーバー効果を高める政策の二つが存在することが分かる。 7, また、短期的な経済的効果という点からは、スピルオーバー効果を重視する政策の方が効果は大きいものと推測される。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)