Project/Area Number |
09730051
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Economic history
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
重富 公生 神戸大学, 経済学部, 助教授 (20206080)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 土地制度 / エンクロージャー / 農業革命 / 地方自治 / 工業化 / 人口移動 / 人工移動 |
Research Abstract |
当初の研究計画にそくして、平成10年度はつぎのような研究をおこなった。 1. 平成10年3月に学位を授与された論文を、『イギリス議会エンクロージャー』として出版するための作業に従事した。同書は、1999年3月に、勁草書房から出版される予定である。議会エンクロージャーの研究文献としては、日本では数十年ぶりのものとなり、その間の研究の空白を埋めることを意図したものである。 2. 議会エンクロージャーや、農業革命について、近年イギリスで盛んに研究成果が公表されつつある。そのような本国での研究動向をサーヴエイして、あらためて問題の所在を提起した論文を作成した。それはまた、わが国では比較的研究が手薄になっているこの分野にたいする、学界の関心を喚起するという目的を有する。また、産業革命期の社会変動を把握するための準備作業として、同時期以降のイギリスの経済発展を第二次世界大戦直前までたどった概説論文を発表した。 3. 地域社会の社会変動を、具体的な地域の事例によって解明する作業を、複数の史料を分析しながら、すすめた。残念ながら、今年度は研究成果として結実させることはできなかったが、産業革命期の地域社会において、資産・土地所有構造、就労状況、市場メカニズム、地方自治のシステム、人口移動といった側面で、根底的な変化が生じていたことが、明らかになりつつある。当初の研究計画でも記したような、地域住民の生活の場という、下からの視点を堅持し、来年度も引き続き研究成果の公表に向けて、集中的に作業をすすめていく予定である。
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