呪縛的組織状態からの開放のための規範モデルの構築と実践可能性の探求
Project/Area Number |
09730085
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Business administration
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Research Institution | Asia University |
Principal Investigator |
築達 延征 亜細亜大学, 経営学部, 講師 (50255238)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 企業倫理 / 日本的経営 / 現象学 / 企業不祥事 / 組織文化 / 質的社会調査法 / ポストモダン / 変革 / 規範 / フランクフルト学派 |
Research Abstract |
日本的組織に欠けているものは、反省性(reflexivity)という概念である。反省性という概念が存在しないため、組織独自の正当性(legitimacy)をチェック、管理することができない。今回の研究では、反省性を定着化するにあたって障害となる原因を明確にすることを目的とした。正当性を疑問視するメカニズムが動き出すことで、利害を被る人々が何らかの目にみえない妨害活動をするものと予想される。こうした潜在的な妨害は、学術的な組織論では確認しえず、組織の当事者へ調査した。 正当性を疑問視するメカニズムを定着化するプログラムとして、まず、反省性(reflexivity)を活性化させるための概念、理論をreviewし、知識社会学、現象学、批判理論、ポストモダニズムという枠組みを用いて、整理した。反省性を活性化する方法論の実践可能性を達成するために、方法論を構成する概念が当事者にどのように解釈され、実践されうるのかを企業で調査をした。具体的には、昨年度の面接調査で協力的だった企業3社に依頼して、115名に面接調査をした。面接方法は昨年度と同じで、現象学的インタヴューとグランデッドセオリーを組み合わせた独自のスタイルを用いた。ちなみに、昨年度の研究成果は、「日本企業社会の集合的近視状態、変革を妨害するメカニズムを探求するための現象学的研究」というタイトルで、欧米で5大経営学学術雑誌の一つと呼ばれるJournal of Management Studies,Blackwell,Oxfordの1999年36巻1号69-86ページに掲載された。 面接で得られた口述データを文書化した。文書化されたデータを現象学的インタヴューとグランデッドセオリーで整理した。その結果、妨害する要因は5つの現象学的エッセンスに収斂されることが判明した。5つのエッセンスとは、「専門性を売りにできない」、「エセアカデミズム」、「容赦ない叱責」、「自己完結型の仕事のやり方」、「闇政治」を含む。部分的な研究成果として、Hawaiiで開催されたInternational Association for Business and Societyにて報告した。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)