他の監査人の利用における監査報告および監査人の法的責任に関する研究
Project/Area Number |
09730095
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Accounting
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
前山 政之 新潟大学, 経済学部, 助教授 (50282968)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 監査人の法的責任 / 監査報告 / 他の監査人 / 重要性 |
Research Abstract |
他の監査人の利用における監査報告と監査人の法的責任についての研究実績の概要 本研究では、他の監査人の利用について、監査報告と監査人の法的責任という2つの側面、および日本と米国の両国の制度・実態に焦点を当てて研究を進めてきた。まず他の監査人を利用した場合の法的責任については、監査人に対する訴訟が多い米国に焦点を当て、Lexisデータベースおよび、監査法人への問い合わせを通じて米国における判例を収集した。ここでは他の監査人を利用した場合の判例を見出すことはできなかった。しかし中間連結財務諸表監査の導入により、日本と海外で保証水準が異なる業務を結合しなければならない状況が予想される中で、この面における日本での監査人の法的責任問題に新しい問題をもたらすことが示された。 ついで監査報告の側面では、日本の上場会社の監査報告書および米国の主要企業の年次報告書に記載されている他の監査人を利用したことが示されている監査報告書を収集しデータベース化した。資料収集の時間的制約から、米国企業の年次報告書の収集した年次が限定されたが、そこから他の監査人を利用するか否かについての判断の基礎となる重要性判断について分析を行った。監査報告書の記載事例から、通常の重要性判断とベースが異なり、利益ベースではなく、資産ベースであることを示した。このことは、重要性判断が、通常言われているように、利益額を基礎としたものだけでなく、より多様な要因が判断に影響を及ぼすことを示唆し、この領域に対する研究の拡張性を示すものである。また今回収集されたデータは、さらなる実証研究への展開の基礎となるものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)