Project/Area Number |
09740091
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
解析学
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
溝口 紀子 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (00251570)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 非線形 / 放物型方程式 / 有限時間爆発 / 符号変化 / ライフスパン / 無限次元力学系 / 非線形放物型方程式 / 解の爆発 / 力学系 |
Research Abstract |
非線形放物型方程式u_t=Δu+|u|^<p-1>uの初期値問題の解が有限時間で爆発するか時間大域的に存在するかがどのような要因で決定されるのかを研究した。これまでの文献では初期値が非負であることを仮定して正値解のみの挙動しか研究されていなかったが、符号変化を伴う解を扱うことによって解の符号変化の回数(ゼロ点の個数)が上のような解の挙動に大きな影響を与えることが分かった。 また解の符号変化の回数は上の方定式で非線形項が逆の反応の場合、即ちu_t=Δu-|u|^<p-1>uの時間大域解の挙動にも爆発問題と類似した影響を及ぼすことを空間次元が1次元の場合に示した。この証明においては無限次元力学系の理論が有効であった。これまでは比較定理の直接的な応用が主要な証明法であった問題を力学系の立場から見ることにより、符号変化が解の挙動に本質的に関わっていることが明らかになった。 解が爆発する場合にそのライフスパン(解の最大存在時間)は非常に大きい初期値に対しては初期値の形状のみで明確に記述されることを示した。非常に大きい解に対しては拡散の影響より反応の影響の方がはるかに大きいので、直観的にこの結果は予想されるが、それが正しいこと、さらにライフスパンは拡散項がない場合の常微分方程式のそれと第1項は一致し、第2項は初期値の最大点における2階微分係数によって表現されることを証明した。この結果を証明するために用いた方法は比較定理が成り立たないようなシステムなどの他の問題に対しても有効であると思われる。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)