電磁場中における多粒子量子力学系に対する散乱理論について
Project/Area Number |
09740109
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
解析学
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
足立 匡義 神戸大学, 理学部, 講師 (30281158)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | 散乱理論 / 多粒子系 / Stark効果 / 漸近完全性 / ハミルトニアン / レゾルベント / 散乱行列 / スペクトル / 多体問題 / 波動作用素 / Schrodinger作用素 |
Research Abstract |
多粒子量子力学系に対する散乱理論において、特に外力場が時間的に不変な定電場である場合に、私はこれまでに漸近完全性の問題に取り組み、その解決をしてきた。この際、この理論の上で重要であると思われるasymptotic observableの存在とその性質を使うことなく行ったのであるが、この系の場合にはどのようなasymptotic observableが存在し、それにはどんな性質があるのかなど知られていなかった。そこで、私はその定義及び存在と、その性質、特に系のハミルトニアンのスペクトルとの関係について調べ、その結果については下記の学術論文に掲載されたことをまず報告する。漸近完全性が示されれば、今度は散乱行列の性質を調べることが一つの目標となる訳であるが、これについては系のハミルトニアンのレゾルベントについての詳細な評価があると有効であることが知られている。ところが、この系についてはレゾルベントについての評価はまだあまり得られていず、解析の上で有効なものはこれまでほとんど得られていなかった。そこで、私は運動量空間でのカットオフや配位空間でのカットオフを入れることにより、新たなレゾルベントの評価が得られることを示した。これは、特に後者のカットオフが、電場の方向とそれに直交する方向に解析する方向を分離出来ることを示唆しており、以前に知られている結果よりは強力な評価が得られたと思う。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)