Project/Area Number |
09740189
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
素粒子・核・宇宙線
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Research Institution | Saitama University (1998) The University of Tokyo (1997) |
Principal Investigator |
岡村 弘之 埼玉大学, 理学部, 助教授 (10221144)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 偏極重陽子 / テンソル偏極度 / ガス標的 / ヘリウム3 / 高速データ収集システム / VMEシステム / 高分解能磁気分析器 / 冷却トラップ / 液体薄膜標的 / 荷電交換反応 |
Research Abstract |
今年度はセル型に変更した冷却標的システムを用いて、主に酸素とヘリウム-3に対する重陽子ビーム誘起の反応測定を行った。酸素標的に対しては(d,α)反応を測定し、これまで困難とされていた数百MeVのエネルギー領域における重陽子ビームのテンソル成分偏極度の絶対値較正が可能である事を初めて示した。ヘリウム-3標的では重陽子波動関数の内部構造に敏感とされる(d,p)反応の測定を行ったが、同時に行われた弾性散乱の後方180度のテンソル偏極分解能も同様の性質を持つ事が理論的に示され、近々論文発表される予定である。一方、昨年度導入したVMEベースのデータ収集システムは、本年度ソフトウェアの整備が進められ、上記二つの実験に用いる事により実用性の高さが示された。性能としては、特にデータ収集速度で約10倍の向上が達成されたと共に、これまでのCAMACベースの回路資産をほとんど変更する事無く導入可能である事から旧システムに完全にとって代わる存在となった。本システムはまた、廉価なパーソナルコンピュータ上にUNIX互換オペレーティングシステムを用いて構築されており、コスト・性能比が高く、グラフィックスを用いたユーザーインターフェースの豊富さからも、今後標準的に使用されるものと期待される。
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