Project/Area Number |
09740191
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
素粒子・核・宇宙線
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中村 隆司 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (50272456)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 中性子過剰核 / クーロン分解反応 / E1遷移強度分布 / 中性子ハロー構造 / スペクトロスコピック因子 / クーロン加速 / 中性子ハロ- / 不安定核ビーム / クーロン分解 |
Research Abstract |
本研究の目的は、クーロン分解反応により中性子過剰炭素同位体^<15・17・19>Cの核構造を解明することである。これらの原子核は、最近中性子ハロー構造の可能性が示唆され、注目されている。我々はこれらの原子核について、クーロン分解反応で得られる低励起E1遷移強度分布を求め、基底状態の密度分布の導出やスピン決定を行うことを目指している。 本年度は、^<19>Cのクーロン分解反応実験の解析を行い以下のような成果を得た。E1の遷移強度分布は励起エネルギー800keV付近にピークをもつ中性子ハロー核特有のスペクトルを示しており、その強度和は0.71±0.07e^2と非常に大きいことがわかった。一方、その分布からスピン・パリティが1/2+であること、s波のスペクトロスコピック因子が0.67と大きく、中性子ハローが非常に発達していることをつきとめた。散乱角度分布の解析からは中性子分離エネルギーが530±130keVであることを明らかにした。これらの結果はすべて^<19>Cがハロー核であることと一致している。本年度は、さらに^<15>Cのクーロン分解反応実験を行った。実験は、理化学研究所リングサイクロトロン加速器施設で行われた。^<15>Cは、当施設の入射核破砕片分離装置を用いて分離された二次ビームとして得られる。これをPb標的と反応させ、放出荷電粒子^<14>Cと中性子の運動量ベクトルを同時測定した。 同時に行われた^<11>Beのクーロン分解反応実験との比較から分離エネルギーのクーロン加速効果に対する依存性等の結果が得られることが期待される。現在この解析を進めている。
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