Project/Area Number |
09740213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
素粒子・核・宇宙線
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
青木 健一郎 慶應義塾大学, 経済学部, 助教授 (00251603)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ゲージ理論 / 非平衡物理 / 局所平衡 / 非臨界弦 / 高エネルギー散乱 / 超対称性 / 量子効果 |
Research Abstract |
ゲージ理論のダイナミックスにより束縛状態として生ずるハドロンは非臨界弦理論で記述できると考えられている.(1+1)次元でゲージ相互作用と4体フェルミ相互作用が任意の強さで共存する模型を1/N展開を用いて,私は伊藤健児氏とともに解いた.数値的手法も用い,ハドロンの質量,構造関数が結合定数と構成するフェルミオンの質量にいかに依存しているかを解析した.ゲージ相互作用のみの場合と同様に無限にフェルミオン-反フェルミオンの束縛状態が存在し,もっとも軽い状態は4体相互作用の結合定数に大きく依存することが判った.この結果は現在論文をほぼ完成しており,近日中に投稿する予定である. 数年内に重イオン衝突実験が始まるが,これよりゲージ理論のダイナミックスについて学ぶ点が多いと思われる.この実験を含め,多くの物理的状況の理解に非平衡物理の理解が必要であり,近年注目されている.Dimitri Kusnezov氏とともに私はd+1(d=1〜3)次元におけるφ^4スカラー場の古典理論を非平衡状態において分析した.温度勾配がある状況で輸送係数を求め,線型応答理論の適用範囲も調べた.解析は空間を格子化して主に数値的に行った.これらの系では熱伝導度は温度に巾状に依存すること,そして線型応答理論によるGreen-久保の公式はこれらの次元で適用できることが明らかになった.さらに,平衡状態より大きく離れると線型応答理論は成り立たないが,それと共に局所平衡も保てないことを示した.この結果については論文を投稿中である. 超対称性理論を現実に適用する場合にスカラー場の3点相互作用が多くの場合必要である.この相互作用がどのような物理的効果をもたらすか摂動論により分析をし,論文を発表した.これにより,3点相互作用も粒子の質量とともに量子効果が大きくなるnon-decouplingの性質を持ち,その効果の質量に対する依存性を明らかにした,さらに,この相互作用のダイナミックスについて非摂動的に研究をした.
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)