Project/Area Number |
09740278
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
古崎 昭 京大, 基礎物理学研究所, 助教授 (10238678)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 分数量子ホール効果 / エッジ状態 / 共鳴トンネル電流 / 量子ドット / クーロンブロッケイド効果 |
Research Abstract |
分数量子ホール状態にある電子系は、その系の周縁部にエッジ状態とよばれる低エネルギー励起をもつ。このエッジ状態は分数量子ホール系のトポロジカルな性質を特徴づけ、系の電気伝導を担っている。今年度主に行った研究は、2つの分数量子ホール系のエッジ状態間の共鳴トンネル電流の計算である。具体的には、2つの量子ホール液体が間に量子ドットを介してつながっている状況を考察した。これは、半導体界面の2次元電子系にゲート電極をつけることにより、実験的に十分実現可能である。量子ドットと量子ホール液体の間には、ゲート電圧によって制御可能なトンネル障壁があるものとして、トンネル電流をマスター方程式を解くことにより求めた。量子ドットにおけるクーロンブロッケイド効果により、この系のコンダクタンスはゲート電圧の関数として、クーロン振動現象を示す。この振動にあらわれるピークに形状およびその温度依存性が、分数量子ホール系のランダウ準位充填率νで決定されることを明らかにした。ピークコンダクタンスは、温度をTとしたとき、T^<1/ν-2>のように変化する。これは、エッジ状態が朝永-ラッティンジャー流体であることのあらわれで、トンネル状態密度がE^<1/ν-1>のエネルギー依存性をもつことの結果である。ピークコンダクタンスが低温で0になることは、共鳴トンネル電流がincoherentなsequential tunneling processによって流れることを意味する。一方、共鳴ピークからはずれたところでは、十分低温におけるトンネル電流は主にcoherentなelastic cotunneling processによって運ばれ、コンダクタンスはT^<2/ν-2>の温度依存性をもつことを示した。
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