Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
本年度は次の研究を行なった;(a)GISへの地質構造情報の構築を行なった.第1ステップとして,断層,褶曲軸などの地質構造をベクトル化した.第2のステップとして,地質図中の走向・傾斜データをデジタル化した(走向・傾斜の記号をベクトルとして入力し,座標位置と走向・傾斜データに変換した.変換とGIS上での管理・表示を行なうプログラムを開発した).(b)地表地質分布と3次元地質構造モデルを構築するために,1:50000の地質図をデジタル化した.地質図は地質境界をベクトルデータとしてGISに入力し,ラスター図に変換した.これと走向・傾斜のデータとを組み合わせ3次元地質モデルを構築した.(c)3次元地質モデルから地形モデルの各地点での地層の走向・傾斜を推定した.その値と地形面との関係をベクトルを用いて表現する方法を開発した.さらに,その結果をラスター画像で表示できるようにした.(d)空中写真を用いて地滑り分布を再度詳細に判読し,精度の高い地すベり分布図をGIS上に作成した.(e)植生情報を得るために,TM画像を導入した.なお,画像の幾何補正のために,国土地理院の地図画像(1:25000)を導入し,GCPの基本図として用いた. 本研究により,GISによる地滑りハザードマッピングへの3次元地質情報の導入方法が明らかになった.現在,3次元地質情報・植生分布および高精度の地すベり分布図等を多変量の統計的なモデルに取り入れる検討を行なっている.これに関しては論文として報告する予定である.なお,これと平行してWebブラウザを用いた対話型のオンラインGISシステムを開発した.これにより,本研究で開発した種々の手法・ソフトウェア等が一般に利用できるようになり,地滑りハザードマッピングに関連した研究者相互の情報の収集・検討等が促進されることが予想される.
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